食事制限ダイエットで痩せない6つの理由と今すぐ実践できる7つの対処法


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食事制限をしているのに痩せない6つの理由と今すぐ実践できる7つの対処法

食事制限をしてもなぜか中々体重が落ちず、思うように痩せないという経験はありませんか?

目標を達成するために苦しい思いに耐えてダイエットに励んでいるのに、その努力が思ったように報われないとしたら、こんなに悔しいことはありませんよね。ただ、食事制限をしているのに痩せないのには、ちゃんと理由があります。

食事制限によるダイエットを効率的に行うには、守るべきルールがあります。人間の体にとって食事はとても大切な要素です。食事制限をするのなら、正しいやり方でやらないと、その努力が水の泡になるばかりか、さらには健康に悪影響をもたらす可能性もあります。

そこで、ここでは食事制限をしているのに痩せない6つの理由と、私たちがオススメする対処法を7つ、ご紹介いたします。私たちは食事制限というよりは、「食事をコントロールする」ことを意識しているのですが、どれも誰にでも出来る事です。もしあなたが食事制限をしていても痩せないのであれば、今日の食事から実践してみることをおススメします。

正しい食事制限の方法を身に着けて、健康的にダイエットをしていきましょう。

1. 食事制限ダイエットで痩せない場合の6つの理由

あなたが食事制限をしているのに痩せないという実感があるのなら、その方法に問題があると考えられます。まずは、あなたのダイエットを妨げている原因を突き止めましょう。

日々の食事を思い出し、下記の6つの項目に自分が当てはまっていないか、確認してみてください。もしここに当てはまるようならば、せっかくの食事制限の努力が無駄になっている可能性があります。

それでは一つずつ見ていきましょう。

1-1.炭水化物(糖質)をとり過ぎてしまっている

炭水化物、つまり糖質の摂取は、食事制限をする上でまず避けるべき大敵です。なぜなら、糖質の過剰摂取は、脂肪増加の原因となるからです。

お米やパンなど、多くの主食に含まれている炭水化物(糖質)は、体内でブドウ糖などの成分に分解されます。ブドウ糖が血液内で増えると、体はインスリンを分泌し、これらをエネルギーにするために肝臓や筋肉に送り込もうとします。

このときに肝臓や筋肉の貯蔵庫に収まりきれず、あふれてしまった糖質が、あなたの体に脂肪として蓄積されてしまいます。これが、食事量を減らしているのに、思うように体重が落ちない理由の一つです。

なので、もしあなたが「ダイエット中だから、今日はおかず少なめにして、ごはんでお腹を満たそう」と考えているなら、その食べ方はダイエットにおいて逆効果となってしまいます。

お肉や脂質の摂取は我慢しても、ごはんやパンをいつも通り食べていると、糖質が過剰に摂取されてしまうため、体への脂肪の蓄積に大きく影響してしまいます。結果として、あなたの努力を無駄にしてしまう一因となってしまいます。

1-2.食事が偏り、栄養不足になっている

意外に思われるかもしれませんが、栄養不足も痩せない原因となります。思うように痩せないときには、やみくもに栄養を取らないようにと考えてしまいがちですが、これは大きな間違いです。

食事制限ダイエットで大切なことは、摂取するべき栄養と、摂取を控える栄養とをしっかり把握し、バランスのよい食事を心掛けることです。偏り過ぎた食事も、ダイエットには大敵です。

大切なのは、正しく栄養を摂ることです。特に酵素やアミノ酸、ビタミンやミネラルといった栄養素は、体についてしまった脂肪を燃焼させるために必要となってきます。これらの栄養が不足すると代謝が上手く働かず、体重が落ちないダイエットの「停滞期」を迎えてしまう可能性があります。また、便秘の元にもなり、ぽっこりお腹の原因ともなってしまいます。

1-3.塩分をとり過ぎている

塩分の取り過ぎも、痩せない原因となります。まずは体にとっての塩の役割から説明しますね。

塩は人間が生命を維持するうえで、必要不可欠な栄養素です。細胞の状態を一定に保ったり、消化液を生成する原料となったり、神経伝達にも関係したり、塩分は体の中で縦横無尽の活躍をしています。江戸時代には囚人への拷問として「塩抜きの食事をとらせる」というのがあったそうです。それだけ塩が人間にとって大事だということですね。

では、なぜ塩分の取り過ぎが痩せないことにつながってくるのか?それは、塩分の摂りすぎはむくみの原因となるからです。

塩分が多い食べ物、つまり味の濃い食事を食べると、ノドが渇きますよね。すると水分が欲しくなって飲み物を飲んでノドを潤すわけですが、体内でも同じく塩分量を調節するため、水分を必要とします。

体は体内の塩分濃度を一定に保つため、細胞間に水分を貯め込みます。この貯め込まれた水が、むくみの原因となるのです。また余分な水分が体に留まったままになっているのですから、そのぶん体重も増えます。

しかも、しょっぱいものを食べたあとには甘い飲み物を飲みたくなりますよね。これでジュースでも飲んでしまったら最悪です。ジュースには糖質が含まれますから、飲み過ぎは脂肪増加の原因となってしまいます。

厚生労働省では塩分の摂取量について、

・成人男性は1日8.0g未満
・成人女性で1日7.0g未満

を目安としています。食事制限を効果的に行うためにも、なるべく無駄な塩分は摂らないように気を付けてくださいね。

1-4.消化器系の働きが悪化している

食事制限をしているとき、なんだか固形物を食べるのを恐れてしまう気持ち、ありますよね。それでついゼリーやスープなど、流動食のようなものばかり食べてしまいがちですが、これも実は痩せない原因となる可能性があります。

腸や胃などの消化器も筋肉と同じで、使わなければ衰退していってしまいます。柔らかいものばかりを食べていると、腸や胃などの活躍の場が減ってしまい、これらの消化器系の働きが悪くなっていきます。そうなると食べ物を消化する力や、栄養の吸収力も落ちて行ってしまい、体の代謝活動の低下につながってしまいます。

代謝が悪くなるということは、体重が落ちにくく、痩せにくい体になってしまっているということです。食事制限をしているからと言って、ゼリーやスープだけですべての食事を済ませてしまうことは避けましょう。

1-5.空腹時間が長くなってしまっている

「空腹の我慢こそ、食事制限の最骨頂」。もしあなたがそんな風に考えているなら、自分でダイエット失敗の原因を作り出しているようなものです。なぜなら、空腹時間を長引かせることは、痩せない理由となってしまうからです。空腹状態というと軽く聞こえますが、長すぎる空腹時間は、軽い飢餓状態になっているようなものです。

こうなると人間の体は、次に口にする食事で、栄養を激しく吸収しようとしてしまいます。結果として、血糖値が急上昇しやすくなり、1-1でも触れたように「インスリンの分泌→ブドウ糖が筋肉や肝臓に運ばれる→貯蔵しきれなかった糖が脂肪として蓄積されていく」という負の方程式が出来上がってしまいます。

過剰な空腹感は“ダイエットの証”ではなく、痩せにくい体へのシグナルだと捉えるようにしてください。

1-6.1日の摂取カロリーが消費カロリーをオーバーしてしまっている

ダイエット中だからと、ごはんを食べないでお菓子で食事を済ませてしまっている人をたまに見かけますが、もちろんこれも誤ったダイエット方法の一つです。たしかに炭水化物(糖質)を減らすことは大切ですが、「カロリー」という概念も無視してはいけない要素です。なぜなら、カロリーの過剰摂取は、脂肪の蓄積の原因となるからです。

「カロリー」とは、生きていくために必要なエネルギーの単位です。ただ、カロリーを必要な分を超えて摂取してしまうと、これらの余剰分が脂肪となって体に蓄積されます。

平均的な人の大体の1日の消費カロリーの目安は、女性が約1500kcal、男性で約2000kcalです。これを超えてカロリーを摂取すると、体に蓄積されて肥満の原因となります。

補足)約7200で、中性脂肪約1kgに相当するとされています。ここでは単純計算をしますが、つまり1kg痩せるためには、約7200kcalが必要ということになります。
例えば60kgの人が少し速めのウォーキング(時速6km)をする際、その消費カロリーは60分で252kcalとなり、これを毎日続けたとして、1kg痩せるためには「7200kcal÷252kcal」で、約1か月必要という計算になります。一度脂肪としてついてしまったら、落とすのにこれだけの労力を要しなければならないのです。

たしかに炭水化物を制限することは大事ですが、その分お菓子やお肉などをたくさん食べてカロリーを摂り過ぎてしまっていては、せっかくの食事制限も効果が薄れてしまいます。食事制限をするなら、痩せない可能性はなるべく排除するようにしましょう。

 

2. 食事制限ダイエットで痩せない場合の7つの対処法

ここまで食事制限をしているのに痩せない理由を紹介してきました。痩せない原因が分かったら、あとはこれに対処すればいいだけですね。まずはあなたの1日の食事を振り返ってみることから始めましょう。もし上記の原因に当てはまるのであれば、以下の対処法を日々の生活に取り入れてみてください。

どれも特別な方法ではありません。体のメカニズムを利用した効率的な方法なので、リラックスして取り組んでみてくださいね。

2-1.炭水化物(糖質)をとり過ぎないようにする

1-1で触れたように、食事制限する上でまず取り組んでいただきたいのは、炭水化物(糖質)の摂取を控えることです。理想の摂取量は以下の通りです。

1日の糖質摂取量=体重(㎏)×1.0g以内

たとえば、ごはんはお茶碗一杯(150g)で55.7gもの炭水化物(糖質)が含まれています。60kgの人の場合、これだけでほぼ1日分の糖質を摂取することになってしまいますね。ですから食事をするときは、ごはんをできるだけ少なくするか、他のものに置き換えることをおススメします。

白米の他に炭水化物が多い食べ物は、穀類ではラーメン、パスタなどの麺類、パン、コーンフレークなどがあります。日々の食事では必ず自分の糖分摂取量を意識し、その量を守るようにしましょう。

補足)どんな食べ物に、どれくらい糖質量が含まれるかは、別の記事『糖質制限時に食べていいもの、食べてはいけないものまとめ』でお伝えしています。参考にしてみてください。

2-2.肉、野菜、乳製品などをバランスよく摂るようにする

正しい食事制限ダイエットは、栄養のバランスが取れた食事をすることが成功の条件です。

脂肪の元となる炭水化物は控えるようにして、酵素やアミノ酸、ビタミンやミネラルといった、脂肪の燃焼に必要な栄養素をバランスよく摂取するようにしましょう。ちなみに脂肪の燃焼を手助けしてくれる食べ物には、下記のようなものがあります。

「りんご」・・・食物繊維が豊富で、血糖値を低下させる効果が期待できる成分が含まれています。

「グレープフルーツ」・・・ヌートカートンという脂肪の燃焼を促す効果が期待できる成分が含まれています。

「ブロッコリー」・・・葉酸、ビタミンC、グルコシノレートという脂肪燃焼に効果が期待できる栄養を含んでいます。

「サケ」・・・含まれているオメガ3脂肪酸には、代謝を活性化や脂肪燃焼といった効果が期待できます。マグロやサバも同様の効果が期待できます。

「赤身肉」・・・赤身肉には脂肪燃焼を促す効果が期待できるL-カルニチンが豊富に含まれています。

「乳製品」・・・乳製品には脂肪分を減らす効果が期待できます。適量を守り、摂取するようにしましょう。

上記は脂肪燃焼を助けてくれる食べ物の一例ですが、まずは食物繊維の豊富な野菜をバランスよく食べることが、食事制限の基本です。無理な食事制限をするのではなく、痩せやすいように食習慣を変えて、健康的に理想の体型を手に入れていきましょう。

2-3.塩分をとりすぎないようにする

炭水化物(糖質)の摂取量やバランスの良い栄養を摂っていても、塩分を摂りすぎていたら、その効果が十分なものとはなりません。繰り返しになりますが、厚生労働省が目安としている基準「成人男性:1日8.0g未満 / 成人女性:1日7.0g未満」を守るように心がけましょう。

塩分摂取量を減らすことで、むくみや下半身太りの改善、さらには糖尿病の予防といった効果が期待できます。これからは、味は薄目で“素材の味を楽しむ派”になりましょう。

2-4.固形物を食べ、よく噛むようにする

体の代謝をあげるためには、腸や胃などの消化器を鍛えて、消化力や吸収力を高めることが大事です。そのためにも、ゼリーやスープだけしかとらないような極端な食事制限はやめて、ちゃんと固形物を口にしましょう。

また「噛む」という作業も、食事制限ダイエットにおいて重要な役割を果たしてくれます。たくさん噛むことで唾液の分泌が良くなり、食べ物が糖へと分解される手助けをしてくれます。分解がスムーズに進むと糖が血液に吸収されやすくなって血糖値の上昇につながり、満腹中枢を刺激してくれます。

いつもより早く満腹になるので、食べる量を減らすこともできます。 1口で30回は噛むことを心掛けてみてください。それだけで食事制限が楽に、効果的になります。

補足)もちろん、糖質の摂り過ぎはダイエットに禁物ですので、「体重(㎏)×1g以内」という摂取量は守っていきましょう。

日々の食事で、「固形物を食べ、毎回しっかり噛むようにする」という当たり前のことをしっかり実践するだけで、あなたのダイエット効果が増すわけですから、これはやらない手はありませんね。ぜひ習慣にしていきましょう。

2-5.間食をとって空腹時間を作らないようにする

前章でも書いたように、長時間の空腹を耐え忍ぶことは、食事制限においてマイナスの効果しかありません。苦しむだけで効果が無いのなら、避ける方が賢明ですよね。

いかに空腹時間を作らないかが、食事制限がダイエットにおける成功のカギです。そのためには「間食をすること」がポイントです。毎回の食事を空腹状態で迎えるくらいならば、間食を取り入れて1日の食事を小分けにして食べるようにした方が、実はダイエットには効果的です。ダイエット中に間食を我慢している人がいたら、私たちは「間食をしっかりしてください」とオススメするようにしています。

もちろん、間食の方法にもルールがあります。守っていただきたいのは、この2つです。

  • 空腹を感じたら間食する
  • 間食するときは糖質が低いものを食べる

この2つを守って、正しく間食しましょう。

ちなみに、間食についての詳しい説明と、間食時のオススメの食べ物はこちらの記事、『ダイエットしたいなら間食して!その理由をトレーナー視点で解説』で詳しくお伝えしています。あなたの“空腹問題”を解消する心強い味方になってくれるはずですので、ぜひ参考にしてみてくださいね。

2-6.カロリーを摂取しすぎないように注意する

摂取カロリーが消費カロリーを超えてしまうと、余ったカロリーが脂肪となって蓄積されてしまうことは、すでにお伝えした通りです。これを防ぐ方法は、すごくシンプルです。

1.消費カロリーを超過しないようにカロリーを摂取する
2.余分に摂取したカロリーは消費するようにする

ですが、言うは易し、行うは難しとはまさにこのことです。余分に摂取したカロリーを消費するのは、そう簡単なことではありません。これも繰り返しになりますが、約7200kcalを消費して、ようやく中性脂肪1kg分にしかなりません。

先ほどの計算では、毎日60分ウォーキングをしても7200kcalを消費するのには約1か月かかってしまうことが分かりました。あなたがランチで何気なく食べたカルボナーラ(約700kcal)の分を消費するだけでも、3時間のウォーキングが必要になってくるのです。

そう考えると、方法その1の「消費カロリーを超えないようにカロリーを摂取する」ことの大事さがわかってきますよね。脂肪は体に着く前に退治する・・・つまり食事制限をしっかり行うことが、いかに大切かとお分かりになるかと思います。

そしてもう一つ、脂肪を燃焼しやすい体質づくりをすることも、ダイエット成功を導く大きな要素となってきます。その方法を最後にご紹介いたしますので、もう少しお付き合いください。

2-7.週に2回以上筋トレをする

ここまで、いかに余分な脂肪をつけないように食事制限を行うかについてお伝えしてきました。最後にご紹介するのは、脂肪が蓄積してしまわないための予防法でもあり、また、脂肪がついてしまった時の対処法でもあります。その方法とは、筋トレです。筋トレをして筋肉をつければ、基礎代謝が上がります。また、少しでも消費カロリーを増やすことで、カロリー増加による脂肪蓄積を抑えることが期待できます。

といってもハードな筋トレはここでは必要がありませんので、安心してください。おススメするのは、自宅で出来る下記のようなシンプルな筋トレです。

・腕立て伏せ 10回×3セット
・腹筋 10回×3セット
・背筋 10回×3セット
・スクワット 10回×3セット

辛ければ回数は減らしても構いません。これを週2回以上、無理なく筋トレを続けていくことで「食事制限をしているのに痩せない」という悩みを解消し、太りにくい体を作っていくことができます。実際に上記の筋トレの方法が分からない場合は別記事「筋トレでダイエットの効果を最大化する方法!自宅でできる筋トレメニュー」にて動画付きで筋トレのコツをお伝えしておりますのでよかったら参考にしてください。

これらを正しい食事制限と並行して行えば、より効果的なダイエットを達成することができます。ぜひ実践してみてくださいね。

3.まとめ 極端な食事制限ダイエットは痩せるどころかリバウンドの元

食事制限とは決してやみくもに“ものを食べない”ということではないと、お分かりになっていただけたかと思います。それどころか極端な食事制限は、太りやすい体を作る原因となり、リバウンドの元となってしまいます。

食事制限をしているのに痩せないということは、必ず何かの理由がそこにはあります。改めて、気を付けていただきたいキーワードは下記の3つです。

・ 糖質量をコントロールする
・ バランスのよい、正しい食事を習慣づける
・ 週に2回筋トレを取り入れる

いきなり全てを完璧にやろうとしなくても大丈夫です。あなたが今、食事制限をしても痩せないという悩みをお持ちならば、この記事を参考に、まずは1日の食事内容の見直しから始めてみましょう。そして痩せない原因が分かったら、お伝えしてきた7つの対処法を、あなたにあったものから取り入れていくようにしましょう。

「食を制する者はダイエットを制す」。正しい食事制限を、ぜひ今日から実践してみてくださいね。

⇒1人で食事管理+トレーニングが難しいのであれば、プロに頼むのも賢い選択です