
From:堀 啓将
こんにちは堀です。
24/7Workoutではお客様の状態に合わせたダイエットプランとして糖質コントロールをオススメする場合があります。
糖質が多く含まれている食べ物の代表といえば、ご飯、パン、麺類、いもといった炭水化物です。
そのため糖質コントロールというと炭水化物は一切食べてはいけない!と思われるかもしれません。
でも炭水化物の中にはダイエットに役立つ成分を含んでいる食材もあります。
その1つが、、、
『そば』です。
そばに関しては、なんとなくヘルシーなイメージを持っているかもしれませんね。
実際の100g当たりのカロリーと糖質は以下の通りです。(※1)
◎そば(ゆで)
カロリー:132kcal
糖質:24g
他の炭水化物と比べてみましょう。(※すべて100g当たりの数値)
・ご飯(水稲めし・精白米/うるち米)
カロリー:168kcal
糖質:35.6g
・食パン
カロリー:260kcal
糖質:42.2g
・パスタ(ゆで)
カロリー:167kcal
糖質:29.2g
・うどん(ゆで)
カロリー:105kcal
糖質:20.8g
こうしてみると、確かにそばは炭水化物の中では比較的低カロリーで糖質も少ない食材であるといえます。
しかしお気づきかもしれませんが、そばよりうどんの方が低カロリーかつ糖質も少ない食材なのです。
ということは「ダイエットにはそばよりうどんの方が効果的のなのでは?」と思われるかもしれませんね。
しかし、そばにはうどんにはないダイエットに役立つ成分が含まれていて、うどんよりダイエットには向いている食材と考えられます。
そばの特徴
①低GI食品
『GI』とは食材に含まれる糖質の吸収度合いを示すもので、摂取してから2時間までの血液中の糖濃度を測ったもので、簡単に言うと食後の血糖値の上がりやすさを示した値といえます。
血糖値が急上昇すると膵臓から『インスリン』と呼ばれるホルモンが多量に分泌し、血糖値を下げます。
またインスリンには血糖値を下げる役割のほかに、脂肪をつくったり、脂肪の分解を抑制する働きもあります。
なのでインスリンの分泌が追い付かなくなると、肥満や糖尿病になりやすい体質になってしまうのです。
GIの基準値としては、70以上の食品を高GI食品、56~69の食品を中GI食品、55以下の食品を低GI食品と定義しています。
基準となるブドウ糖のGI値が100に対し、そばのGI値は54、うどんのGI値は80です。(※2)
つまりGIの基準値に当てはめると、そばは低GI食品ですが、うどんは高GI食品となります。
②糖質や脂質の代謝をサポートするビタミンB群を含む
ビタミンB群は代謝を助けるビタミンです。(※3)
特にビタミンB2は糖質、脂質、たんぱく質の代謝に関係しています。
そしてそばは、ビタミンB2をうどんより2倍も多く含んでいます。
さらにビタミンB1はブドウ糖からエネルギーを産生する際に必要であり、糖質の多い食事を摂ったり、よく体を動かしたりする場合には意識して摂り入れたい栄養素です。
これもそばは、うどんより2.5倍も多く含んでいます。
③便秘対策に役立つ食物繊維を含む
そばには便秘対策に役立つ食物遷移を100g当たり2.0g含んでいます。
一方でうどんは0.8gなので、食物繊維もそばの方が多く含まれているということです。
食物繊維には水溶性・不溶性の2種類あり、そばはそのうち不溶性食物繊維を多く含みます。
不溶性食物繊維は便のかさを増して腸管の壁を刺激して排便を促したり、腸内の有害物質を体の外に出す作用があります。
また、腸内の善玉菌のエサにもなるので腸内環境を整えてくれますよ。
さらに、そばを選ぶ際にもポイントがあります。
それはそば粉と小麦粉の割合です。
そば粉の割合が10であれば十割そば、9であれば九割そば、2であれば二八そばといわれます。
当然小麦粉の割合が高いほど血糖値が上がりやすくなるので、ダイエット中の食事にそばを摂る際は、十割そばや九割そばが良いでしょう。
ここまでそばのダイエット効果についてお話しましたが、そばさえ食べれば痩せるというわけではありません。
そばに限ったことではありませんが、偏った食事はリバウンドするおそれがあります。
また偏った食事で栄養不足や貧血など、痩せてキレイになるどころか不健康なカラダになってしまうかもしれません。
ダイエットの基本は規則正しい食生活と適度な運動を行うことです。
どうしても麺類を食べたいというときには、そばを食べてみてはいかがでしょうか。
それでは、また。
ありがとうございました。
-堀 啓将
<出典>
(※1)
文部科学省 日本食品標準成分表2015年版(七訂)
http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm
(※2)
Jenkins DJ et al.
“Glycemic index of foods: a physiological basis for carbohydrate exchange”
Am J Clin Nutr 34(3), 1981 Mar, pp362-6
(※3)
日本人の食事摂取基準(2015年版)総論 ビタミン(水溶性ビタミン)
https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000067134.pdf