食前?食後?ヨーグルトを食べる効果的なタイミング


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From:堀 啓将

 

こんにちは、堀です。

 

突然ですが、あなたはヨーグルトを食べるとき、食前に食べますか?それとも、食後に食べますか?

 

ヨーグルトには乳酸菌、たんぱく質、ビタミンB2、カルシウムなどダイエッターには嬉しい栄養素がたっぷり含まれています。

 

そんなヨーグルトですが、

 

・食前に食べるか

・食後に食べるか

 

で、ヨーグルトの効果は異なるのです。

 

どのような違いがあるのかというと、、、

 

【食前に食べると・・・】

食後の血糖値の上昇抑制をする効果が期待できます。(※1)

 

【食後に食べると・・・】

善玉菌が腸に届きやすいため、便秘解消の効果が期待できます。(※2)

 

それぞれ詳しく見ていきましょう。

 

まず、食前に食べた場合の効果については、日本の研究グループが行った実験によって明らかになりました。

 

実験内容は、健康な男女20名を対象に、

 

A:米飯の単独摂取

B:米飯より野菜サラダを先に摂取

C:ヨーグルトより米飯を先に摂取

D:米飯よりもヨーグルトを先に摂取

 

という4つのグループに分け、10分間でそれぞれの食事を食べてもらい、そこから15分、30分、60分、90分、120分後の食後血糖値の変化を測定しました。

 

その結果、ヨーグルトを米飯の前に食べたグループは、米飯より野菜サラダを先に摂取したグループと同等か、それ以上の食後血糖値の抑制効果がみられたそうです。

 

この結果が得られた理由として、ヨーグルトに含まれる乳ホエイ中のアミノ酸がインクレチン分泌の促進に作用した可能性(※3)と、乳酸による胃での消化速度遅延、糖代謝の促進が影響している(※4)と結論付けています。

 

次に、食後に食べた場合の効果についてです。

 

まず、腸内には細菌がおよそ1000種類、100兆個も生息しているとされています。

 

腸内細菌は大きく分けて、善玉菌、悪玉菌、そのどちらでもない中間の菌という3つのグループで分けることができます。

 

その中で悪玉菌は、たんぱく質や脂質が中心の食事・不規則な生活・各種のストレス・便秘などが原因で腸内に増えていきます。

 

腸内細菌は肥満、糖尿病、大腸がん、動脈硬化症、炎症性腸疾患などの疾患と密接な関係があり、これらの患者は悪玉菌の数が多い状態にあります。(※5)

 

つまり、ダイエットをしている場合には、腸内に善玉菌(代表的なものとして、ビフィズス菌や乳酸菌が有名です)が占める割合を増やすことが重要なのです。

 

そのために、生きた善玉菌を直接摂取することが期待できる食品の一つとして「ヨーグルト」が挙げられます。

 

ヨーグルトが腸内環境を整える強い味方となり、便秘の解消に繋がり、結果的に肥満解消の要素として期待できます。

 

ただし、ヨーグルトの摂取にはいくつか注意が必要です。

 

一つは、ヨーグルトなどに含まれる菌は、腸内にある程度の期間は存在しても、住み着くことはないとされており、継続して摂取し、腸に補充することが大切です。

 

もう一つは、ヨーグルトの糖質量です。

 

ヨーグルトには、無糖、加糖、フルーツ入りなど、さまざまな種類がありますよね。

 

ちなみに、無糖ヨーグルトと加糖ヨーグルトの糖質量はそれぞれ以下の通りです。

 

無糖ヨーグルト:4.9g(100gあたり)

加糖ヨーグルト:11.9g(100gあたり)(※6)

 

糖質コントロール中のダイエッターの場合は、糖質の低い「無糖ヨーグルト」を食べることをオススメします。

 

ちなみに、フルーツ入りヨーグルトは無糖のヨーグルトを使ったとしても、フルーツに糖質が多く含まれている場合があるので、食べ過ぎには気を付けましょう。

 

ということで、今日は食べるタイミングによって異なるヨーグルトの効果についてお伝えしました。

 

ぜひ、ご自身の体調と目的に合わせて、ヨーグルトの食べるタイミングを変えてみてはいかがでしょうか。

 

それでは、また。

 

ありがとうございました。

 

堀 啓将

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【参考・引用文献】

(※1)

OKUDA, Fuka, et al. Anti-glycative stress effect of yogurt whey. Glycative Stress Research, 2019, 6.4: 230-240.

 

(※2)

腸内細菌と健康(厚生労働省)

https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/food/e-05-003.html

(参照2024年2月16日)

 

(※3)

GUNNERUD, Ulrika, et al. The glycemic, insulinemic and plasma amino acid responses to equi-carbohydrate milk meals, a pilot-study of bovine and human milk. Nutrition Journal, 2012, 11.1: 1-9.

 

(※4)

ÖSTMAN, Elin M., et al. On the effect of lactic acid on blood glucose and insulin responses to cereal products: mechanistic studies in healthy subjects and in vitro. Journal of cereal science, 2002, 36.3: 339-346.

 

(※5)

安藤朗.別冊・医学のあゆみ腸内細菌と臨床医学.医歯薬出版.2018.

 

(※6)

「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」(文部科学省)

https://fooddb.mext.go.jp/

(参照 2024年2月16日)