From:堀 啓将
こんにちは堀です。
食べても食べても食欲が止まらない・・・
そのような経験をしたことはありませんか?
食事をしたばかりでも、お腹が満足しないとついつい間食してしまうかもしれません。
もし、あなたが食欲が収まらなくて困っているのなら、あるモノが不足している可能性があります。
それは、、、たんぱく質です。
これは、英国のオックスフォード大学のシンプソン博士が2005年に提唱した「プロテインレバレッジ」と呼ばれる仮説です。*1
シンプソン博士は、食欲とたんぱく質の摂取量は逆相関関係(一方が増加すると他方が減少する)にあるとしています。
たんぱく質が不足していると、その分を補おうと食欲が増し、必要量のたんぱく質を摂取できるまでカロリーを摂取してしまうということです。
そして、2005年に提唱されたプロテインレバレッジの仮説は、その後研究が進められています。
2013年には、16歳から52歳の男女79名(体型はさまざま)を対象にある実験が行われました。*2
被験者を1日あたりの食事によるたんぱく質の摂取量を5%、15%、30%の3つのグループに分けて、12日間調査しました。
その結果、高たんぱく質の食事をした人ほど、食欲が減退し、摂取カロリーの減少が確認されたそうです。
ただ、ここで気になるのは「どれくらいのたんぱく質を摂ればいいのか?」ということではないでしょうか。
それについては、2011年にシドニー大学で行われた実験結果が興味深いので紹介しますね。*3
22名の被験者に以下の4つの条件で12日間食事をしてもらいました。
①カロリー制限はせず、食欲のままに食べてよい
②最初の4日間は摂取カロリーの10%をたんぱく質にする
③続く4日間は摂取カロリーの15%をたんぱく質にする
④最後の4日間は摂取カロリーの25%をたんぱく質にする
①が摂取カロリーが増えるのは容易に想像がつくと思います。
また、たんぱく質量を15%から25%に増やしても、空腹感に変化はなく、たんぱく質10%の食事を続けると、日を追うごとに摂取カロリーは増えていくという結果が得られたそうです。
この研究では、1日のたんぱく質量は最低15%は摂取するほうが良いとしています。
食事で摂取する場合は、たんぱく質が豊富な肉や魚、豆類を積極的に食事に取り入れてみてください。
食事だけ充分なたんぱく質を摂るのが難しい場合には、手軽に効率よくたんぱく質が摂取できるプロテインを活用するのもオススメですよ。
ということで、今日は食欲が収まらない原因についてご紹介しました。
食欲が収まらなくてお困りの場合には、食事のたんぱく質量にこだわってみてくださいね。
それでは、また。
ありがとうございました。
-堀 啓将
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<出典>
*1 Simpson SJ, Raubenheimer D.
“Obesity: the protein leverage hypothesis.”
Obes Rev. 2005 May;6(2):133-42.
*2 MARTENS, Eveline A.; LEMMENS, Sofie G.; WESTERTERP-PLANTENGA, Margriet S. Protein leverage affects energy intake of high-protein diets in humans. The American journal of clinical nutrition, 2013, 97.1: 86-93.
*3 GOSBY, Alison K., et al. Testing protein leverage in lean humans: a randomised controlled experimental study. PloS one, 2011, 6.10: e25929.