
From:堀 啓将
こんにちは堀です。
あなたは「HIIT(ヒット)」というトレーニング方法をご存知でしょうか?
HIITとは「High Intensity Interval Training(高強度インターバルトレーニング)」の略で、強度の高い複数の運動メニューをインターバルを取りながら短時間で行うトレーニング方法です。
HIITは心肺機能の強化や筋力アップ、さらには脂肪燃焼効果が期待できるためにダイエット方法の一つとして人気を得ています。
ただHIITは、強度の高い運動を断続的に行うため、運動が苦手な人にとっては辛いと感じるかもしれません。
当然1回やっただけで痩せられるというわけではないので、継続してトレーニングをする必要があります。
運動が苦手、あるいは体力に自信がないという場合にはあまりキツいトレーニングだと続けるのは難しいですよね。
でも実は、今HIITとは真逆の「低強度で長時間行うトレーニング」でも脂肪燃焼効果が期待できると注目されています。
そのトレーニングというのが、、、LISS(リス)です。
LISSは「Low Intensity Steady State(低強度定常状態トレーニング)」の略で、長時間の継続的な運動を行うことでカラダに刺激を与えます。
それでいて、LISSにはHIITと変わらない運動効果が期待できることが米国のスポーツ科学・医学雑誌「Journal of Sports Science and Medicine」に公開された研究で明らかになりました。
この研究は被験者である運動習慣がない大学生55名に、8週間HIITとLISSの運動メニューを実践してもらい、8週間後の有酸素能力と無酸素能力の変化を比較しました。
ちなみに有酸素能力とは、長時間にわたって全身運動をときに発揮する能力であり、無酸素能力は瞬発的に発揮する全身運動の能力のことです。
そして研究の結果、HIITとLISSによる有酸素能力と無酸素能力の変化に有意な差はないことが分かりました。
つまり、LISSも十分ダイエットに役立つトレーニングだといえます。
またLISSのメリットは、誰でも取り組みやすい運動メニューで出来るということです。
30~60分を目安に低強度の運動を続けて行うというだけで、これといった難しい運動をするわけではありません。
・早歩き
・軽いジョギング
・サイクリング
・水中ウォーキング
・水泳
といったものでOKです。
大事なのはゆっくりとした心拍数(最大心拍数の60%ほど)を維持し、その運動を最低でも30~60分行うことです。
ご自身の最大心拍数の60%がどのくらいなのか分からない、という場合には下記のサイトで大体の目安を算出できるので、参考にしてみてください。
https://keisan.site/exec/system/1161228740
そして、LISSの良いところはHIITに比べて継続しやすいということです。
冒頭でもお伝えした通り、1回やっただけで痩せられるようなトレーニングはありません。
一時的に体重を落とすだけでなく、痩せ体質を作るには継続してトレーニングを行うことが大切です。
その点でLISSは、簡単な運動メニューでできて、低強度で行うため比較的続けやすいトレーニング方法といえます。
また強度が低いので筋肉やひざ、足首といった関節にかける負担も少なく済むので、ケガのリスクも抑えることができますよ。
ただし、LISSにもデメリットはあります。
LISSは長時間の有酸素運動になります。
長時間の有酸素運動によりカラダのエネルギーが消費されると、エネルギーを失わないためにカラダが筋肉を分解してエネルギーを確保しようとします。
それにより、結果的に筋肉を減少させてしまう場合があるのです。
筋肉の減少は、痩せ体質を作るために大事な基礎代謝を低下させる原因になるので、筋肉は落とさずに増やす必要があります。
そのためLISSを実践する場合には、筋力トレーニングも併せて取り入れる方がいいでしょう。
ということで、今日はLISSについてご紹介しました。
どの方法を実践するにせよ、大事なことは継続して行うことです。
ご自身の体力や運動能力に合わせて、無理なく続けられるトレーニングを実践してくださいね。
もしあなたが運動が苦手、体力に自信がないという場合には、比較的取り組みやすいLISSを試してみてはいかがでしょうか。
それでは、また。
ありがとうございました。
–堀 啓将
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【引用・参考文献】
keisan.「目標心拍数の計算」.https://keisan.site/exec/system/1161228740.
(参照 2025年8月4日)
FOSTER, Carl, et al. The effects of high intensity interval training vs steady state training on aerobic and anaerobic capacity. Journal of sports science & medicine, 2015, 14.4: 747.