
From:井出 夕子
こんにちは、井出です。
以前から私のメルマガを読んでくださっているあなただったらもしかすると覚えてくださっているかもしれませんが、私には太っていた時期がありました。
現在は自分で言うのもなんですが痩せている部類に入る体型なので
「昔は太っていたよ」 「何をしても痩せない時期があったよ」
と言うと「ウソでしょ?」 「太っている姿なんて想像できない」 等々言われるのですが、本当です。
でも、一度痩せてからずっとその体型をキープできています。
さて、今回のタイトルなのですが結構ショッキングですよね?
ほとんどの人が「痩せたい」と思うからこそ運動したり食事コントロールを頑張ったりするというのに…。
しかし、それは複数の研究から導き出された結果とのことでした。
そして、それらの内容を読むと私が「何をやっても痩せなかった時期」に思い当たることがあるな…と感じました。
そんなわけで今回は痩せたい人ほど太るメカニズムとそれでも痩せたいあなたのためにやるべきことを、私の実体験も交えてお伝えしていこうと思います。
今回のメルマガの件名である「痩せたい人ほど太る」についてですが、これはアメリカで行われた以下2つの研究から元に付けてみました。
まず1つ目はテキサス大学にて行われた調査です。※1
約4000人の若者に対して自分自身の体型についてどう思っているかをヒアリングし、さらにそれから1年追跡調査を行いました。
その結果、自分の体型を受け入れられず「太っている」「痩せたい」と思っている人ほど体重と肥満度が上昇していたという結果になったのです。
そして2つ目ですが、似たような研究がフロリダ州立大学でも行われています。※2
4000人の成人に対して行われたこの調査でも、自分の体重や体型にネガティブなイメージを持っている人は4年後に肥満になる確率が高かったとのことでした。
この研究で興味深い点は、最初の調査時において同じような体重・体型の人であっても、自分の身体に対してネガティブなイメージを持っている人はポジティブなイメージを持っている人と比べて4年後の肥満になる確率が2.5倍も違ったということです。
元々の体重・体型は同じなのに、ネガティブな気持ちを抱いている人の方が2.5倍も太りやすいって、なかなかすごい数値ですよね。
この現象に対して明確な原因は分かっていないものの、研究者は「おそらくコルチゾールというホルモンの影響ではないか」と推測しています。
コルチゾールはストレスを感じると分泌されるホルモンで、食欲を増進させたり太りやすくさせる作用があると言われています。
24時間365日ずっと一緒にいる自分の身体に対してコンプレックスがあるとしたら、それはかなりのストレスになることでしょう。
自分の太った身体に対するストレスによってますます太ってしまうなんて、なんとも皮肉な話ですよね。
しかし、以上の調査結果を知って実は私も自分の太っていた頃を思い出しました。
とにかく自分の身体に付いている肉が嫌で醜いと思い込んでいましたし、「太っている自分は何をやってもダメ」とまで思っていました。
(今は当時どうしてそんな風に思っていたのかさえ思い出せないのですが…。)
さらにその頃はダイエットに関する正しい知識も持っておらず、とにかく食べないということを心がけていたのですが、無理な食事制限の後に必ず反動が来てしまっていました。
いつもだったらそこまで欲しいと思わないハイカロリーなお菓子を食べてしまったり、ご飯を炊飯器3合分一気に食べてしまったり…。
このように極端なカロリーを摂ってしまうと、当然ながらちょっとやそっと運動したところで摂取カロリーを消費カロリーが上回ることがありませんから、痩せるわけないんです。
今思い返してもあの頃の食欲は異常でした。
というか四六時中食べ物のことばかり考えていて、医師の診断は受けなかったものの、もしかすると「過食症」だった可能性もあります。
ストレスによるコルチゾールの影響だったのかもしれません。
私の食欲が収まったきっかけは「諦め」でした。
痩せるのを諦めたというよりは、昔から料理も食べることも好きだった私は、ある日ブチ切れたんです(笑)
「私は他の誰よりも食事を愛しているのに何でこんな思いをしなきゃいけないの?」
「ご飯が好きなのに食べないなんて無理でしょ!」
「食が豊かな日本という恵まれた国に生まれたのに、3食まともに食べられないなんておかしい!!」
という思いから「もういい!ちゃんと食事する!!」「ずっと食べられない人生なんて痩せたとしても意味ない!」となぜかキレながら(笑)しっかり食事をするようになったんです。
当時は自分でも何に対してキレていたのか分からなかったのですが、今思えば「頑張りを認めてくれず、やりたいこともやらせてくれない自分自身」に怒っていたんですね。
すると、今まで常にあった食べ物への渇望というものが一切なくなり、食欲が落ち着きました。
不思議なのですが食べることへの許可を出した途端、そこまで食べたくなくなったんです。
ここに痩せるためのヒントが隠されているような気がします。
複数の研究によって「自分の体重や体型を受け入れている人の方が、そうでない人よりも心身共に健康的な生活を送ることができる」ということが判明しています。※3※4
前述の調査結果の逆説的な説明になりますが、「今の自分自身を受け入れている」ということはストレスも減りますし、肥満リスクも減るというわけですね。
私の場合は自分の体型ではなく、自分の「食べたい」「食事が好き」という気持ちを許して受け入れたことが過食を止めるきっかけになったように思います。
そんなわけで、もしあなたが「痩せたい」と思っていたり、あるいはダイエットに良くないと言われている何らかの習慣を「止めたい」と思っている場合は、まず現状の自分を「許す」「受け入れる」といったことに注視してみると良いかもしれません。
「そうは言っても私はこのお腹周りのぜい肉がイヤなんです!」
「ぷよぷよした二の腕をみっともないと思ってしまいます…」
なんていう場合もあるかもしれませんね。
解ります。以前の私がそうでしたから。
でも、一旦ご自身の身体をちゃんと見つめてあげてください。
今まであなたとずっと一緒にいてくれた身体は、あなたにとって一番身近な存在ですよね。
そんな身体をどうか嫌わず、今まで以上に大切に扱ってください。
現状のあなたを受け入れることと、理想の体型を目指すことは決して矛盾することではないんです。
まずは今の身体を愛して大切にすることで、さらなる高みを目指していけるということが今回の論文で証明されています。
これまでの、そして今のあなた自身を許し受け入れつつ、次の目標に向かっていくというのがダイエットやボディメイクの正しい向き合い方と言えるでしょう。
そのことをどうか忘れずに、あなたの心と身体の両方を大切にしながらダイエットを頑張っていきましょう。
それでは、また。
ありがとうございました。
–井出 夕子
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【引用・参考文献】
※1 Does major depression affect risk for adolescent obesity?
※2 Perceived Weight Discrimination and Obesity
※3I think therefore I am: perceived ideal weight as a determinant of health
※4 Self-compassion moderates the relationship between body mass index and both eating disorder pathology and body image flexibility