満腹感を高める食事中の一工夫


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From:吉田 将司 

 

こんにちは、吉田です。

 

ダイエットを成功させるには、食べすぎを防いだり栄養価を意識したりと、食事のコントロールが必要です。

 

24/7Workoutでは三食しっかり食べて痩せるという方法で指導していますが、

やはり好きなものをいくらでも食べてよい、というわけにはいきません。

 

トレーナーの指導の下、時には食べる量を減らして我慢する必要があるでしょう。

 

しかし、「お腹いっぱい食べたい」という欲求を抑えるのは、なかなか難しいですよね。

 

そこで今回は、ちょっとした工夫で満足感を高める食事方法をご紹介します。

 

この食事方法を実践すれば「お腹いっぱい食べたい」という気持ちを、コントロールしやすくなると思いますよ。

 

その方法とは…

 

ながら食べをしない

咀嚼音(そしゃくおん)を聞く

 

この2つです。

 

※咀嚼音とは、食べ物を噛んでいる時の音のことです。

 

■ながら食べは太る原因に!

 

食べる時間を有効活用しようとして、片手間で仕事をしたり、YouTubeを見たりする「ながら食べ」にも注意しなければなりません。

 

ある研究では、ダイエットをしている女性60人を2つのグループに分けて、特定の条件下でシリアルバーを食べてもらい、その後スナック菓子を渡したらどれくらい食べるかを検証しました。

 

Aグループ:歩いたり、テレビを見ながらシリアルバーを食べる

Bグループ:何もせずにシリアルバーを食べる

 

その結果、Aのグループに所属していた女性の方がスナック菓子を食べる量が多くなりました。*2

 

このように、ながら食べをすると食事への意識が薄れて満足感を感じられず、余分に食べてしまう可能性があります。

 

■咀嚼音と食欲の関係性

 

また、咀嚼音を聞くと食欲が抑えられるというおもしろい研究結果があります。

 

この研究では被験者を2つのグループに分けて、音と食欲の関係性を調べました。

 

Aグループ:ヘッドホンで「人の大きなしゃべり声、もしくは音楽」を聞くグループ

Bグループ:「静まり返った音」を聞くグループ

 

※Bグループのように耳が塞がれて静まり返っていると咀嚼音が良く聞こえやすくなる。

 

それぞれ被験者にはヘッドホンをつけて10分ほど音を聞いてもらい、その後プレッツェルを食べてもらいました。

 

その結果、

 

Aグループ:平均4個

Bグループ:平均2.75個

 

と、BグループはAグループと比べてプレッツェルを食べる量が少なくなりました。

 

また、条件を変えながら実験をする中で一番大きな変化が見られたのが、クッキーやプレッツェルなど、食べる音が出やすいものを食べた時だったそうです。

 

この研究によって「ザグザグ」「ポリポリ」「バリバリ」という咀嚼音をしっかり聞くことで、「食べた」という満足感に繋がり、自然に食欲を抑えることに役立つ可能性があるということがわかりました。

 

咀嚼音が食欲と関係しているなんて意外ですよね。

 

私は普段から食事中にYouTubeを見ていたのですが、このメルマガの執筆にあたって、スマホを触らず咀嚼音に集中する食事を実践してみました。

 

すると、いつもと同じぐらいの食事量にも関わらず、食べ終わる前に満腹感が感じられました。

 

ぜひあなたも食事をする時は、ながら食べをやめたり、咀嚼音を意識してみたりしてはいかがでしょうか。

 

それでは、また。

 

ありがとうございました。

 

吉田 将司

 

【参考文献】

 

*1 

ELDER, Ryan S.; MOHR, Gina S. The crunch effect: Food sound salience as a consumption monitoring cue. Food quality and Preference, 2016, 51: 39-46.

 

*2

OGDEN, Jane; OIKONOMOU, Eirini; ALEMANY, Georgina. Distraction, restrained eating and disinhibition: an experimental study of food intake and the impact of ‘eating on the go’. Journal of health psychology, 2017, 22.1: 39-50.