炭水化物抜きダイエットを続けた場合の5つの危険と対処法


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炭水化物抜きダイエットを続けた場合の5つの危険と対処法

炭水化物抜きダイエットは危険なのかどうか、気になってこのページにいらしていますよね。炭水化物抜きダイエットとは言葉通り、日々の食事から炭水化物(ご飯、パン、麺、イモ類など)を抜くダイエット方法です。炭水化物に含まれる糖質を過剰摂取すると脂肪増加につながるため、その炭水化物を抜くことは一見理にかなった方法に思えます。

しかし、炭水化物抜きダイエットを続けていくと体に支障をきたし、危険となる“場合”があることは事実です。

そこで今回は、炭水化物抜きダイエットを続けることで起こりうる危険性を5つお伝えし、併せて危険を回避する対処法についてもお伝えします。ぜひ、参考にして下さい。

 

目次

1.おさらい|炭水化物抜きダイエットとは?
2.炭水化物抜きダイエットを続けた場合の5つの危険
 2-1.脳がエネルギー不足になり、集中力が低下する
 2-2.体重だけでなく、筋肉量も減る
 2-3.栄養バランスが乱れ、体調不良を引き起こす
 2-4.口臭・体臭がきつくなる
 2-5.止めた途端、リバウンドする
3.炭水化物抜きダイエットの危険を防ぐ対処法
 3-1.炭水化物は体重(kg)×1g以内で“摂る”
 3-2.炭水化物以外の食べものにも気を配る
 3-3.筋トレも一緒に行う
 3-4.2~3ヶ月以上続けない
4.まとめ

 

1.おさらい|炭水化物抜きダイエットとは?

まず、炭水化物抜きダイエットについておさらいしておきましょう。先ほどもお伝えしましたが、炭水化物抜きダイエットとは、日々の食事から炭水化物を抜く(=食べない)だけのダイエット方法です。

ここでいう炭水化物とは、主にご飯、パン、麺、イモ類など、炭水化物量を多く含む食品のことを指します。

単純に「炭水化物ダイエット」と言われることもあります。また、炭水化物は糖質と食物繊維を足したものなので、糖質制限ダイエットとも言われます。炭水化物(糖質)の過剰摂取は脂肪の増加を招く、じゃあその炭水化物を日々の食事から抜こう!という理屈のダイエット方法です。

たしかに、炭水化物(糖質)を抜くことで、脂肪が蓄積されにくくなり、結果として体重が落ちる方もいますが、やり方によっては危険が生じることもあります。

以下お伝えしていきますので、炭水化物抜きダイエットをこれから実践orすでに実践されているなら、危険について確認してみてください。

 

2.炭水化物抜きダイエットを続けた場合の5つの危険

炭水化物抜きダイエットは、数日やる程度ではとくに危険性はありません。危険なのは、炭水化物を抜く生活を数ヶ月、半年、1年と長期間で続けた場合です。それではどんな危険性があるのか?5つお伝えしていきます。

2-1.脳がエネルギー不足になり、集中力が低下する

炭水化物(に含まれる糖質)を抜き続けると、脳はエネルギー不足となり、結果、集中力が低下していきます。なぜなら、糖質は脳のエネルギー源だからです。

補足:脳のエネルギー源は別にもある
実は脳のエネルギー源となるものは別にもあり、それが「ケトン体」と呼ばれるものです。ただ、このケトン体は 極端な食生活をしないと出てきません。ケトン体を出すためには、体内の糖質がほぼゼロに近い状態を3日~1週間ほど続け、さらに1日の食事のうち50%以上を脂質で補う、という生活を送る必要があります。その生活を送ることが出来なければケトン体は作られず、脳のエネルギー不足状態が続き、集中力が低下す る状態が続いてしまいます。

2-2.体重だけでなく筋肉量が減る

炭水化物(糖質)を抜き続けると、体重だけでなく筋肉量まで減ることがあります。というのも、炭水化物(糖質)をほぼゼロに近い形でカットした場合、体はエネルギー不足を補うために、筋肉を分解して糖質を作りだそうとするからです。その結果、筋肉量が落ちてしまいます。

補足:糖質は脳だけでなく、私たちが活動する際のエネルギーにもなります。

筋肉量が落ちると基礎代謝の低下につながります。基礎代謝量が下がれば1日に消費できるカロリー量も減るので、太りにやすく、痩せにくい体になってしまいます。

また、モデルのようなメリハリのある体を作るためには筋肉は必要不可欠です。筋肉が減っていくと見た目がガリガリになり、不健康な体型になってしまいます。

2-3.栄養バランスの乱れにより、体調不良を引き起こす

炭水化物抜きダイエットを続けていくと、体調不良を引き起こすことがあります。なぜなら炭水化物を抜くと、その反面たんぱく質や脂質を過剰摂取してしまったり、食物繊維が不足してしまうことがあるためです。

たんぱく質の過剰摂取は腎機能を悪化させることにつながり、脂質の過剰摂取は中性脂肪の増加につながります。また、脂質や食物繊維が不足すると便秘の原因となります。

さらに食事が偏り、栄養バランスが乱れた状態が続いた場合、心筋梗塞や脳卒中、動脈硬化、低血糖や過呼吸といった症状が出ることもあります。

2-4.口臭・体臭がきつくなる

炭水化物(糖質)をほぼ摂取しない状態が続くと、口臭や体臭がきつくなることがあります。それは、炭水化物(糖質)が不足したことで体内に「ケトン体」という物質が作られ、そのケトン体が臭いの元となるからです。

補足:ケトン体が作られる条件について
とはいったものの、先程もお伝えしたようにケトン体は「炭水化物(糖質)を全く摂らない生活を3日~1週間以上続ける」「1日の食事のうち、50%以上を脂質で補う」という2つの条件を満たした時に作られます。よほどのことがないかぎり、ケトン体は作られません。

2-5.止めた途端、リバウンドする

炭水化物(糖質)を抜き続ける“だけ”でダイエットしようとすると、食事量を元に戻した時にリバウンドすることがあります。なぜなら、炭水化物(糖質)を抜き続けたことで基礎代謝が低下している可能性があるためです。

また、炭水化物を抜くことで普段の食事量も少なくなった場合、体は食事量が少ない状態に慣れてしまい、一時的に省エネモードになってしまいます。

補足:体の省エネモード
食事量が少なくなると、体は飢餓に備えて省エネモードになります。具体的には、脂肪を溜めこむようになり、消費するエネルギー量(カロリー量)も少なくなります。それだけでなく、少ない食事量でも生き永らえられるよう、食べものからの栄養吸収も激しくなります。

省エネモード中は栄養吸収が激しいので、その状態で一気に食事量を戻してしまうと栄養過多(カロリー過多)につながり、リバウンドにつながってしまいます。

 

3.炭水化物抜きダイエットの危険を防ぐ対処法

これまで挙げた5つの危険は、次の4つが主な原因となって起こります。

1、徹底的に炭水化物を抜いてしまっている
2、炭水化物を抜くだけで、他の食事には気を配っていない
3、炭水化物を抜くだけで、運動(筋トレ)をしていない
4、長期に渡って炭水化物を抜いてしまっている

なので、炭水化物抜きダイエットを行う場合、以下の4つのポイントを意識することが危険防止につながっていきます。

3-1.炭水化物は体重(kg)×1g以内で“摂る”

炭水化物(糖質)を抜いてダイエットする場合、1日の摂取量は以下に抑えつつ“摂る”ことが理想的です。

1日の炭水化物(糖質)摂取量 = 体重(kg)×1g 以内

なぜなら、この量が脂肪の増加を防ぐ目安量となるからです。炭水化物(糖質)の過剰摂取は、脂肪の増加を招きます。しかし、この量以内であれば問題ありません。

また、炭水化物(糖質)を完全カットせずに“摂る”ので、脳がエネルギー不足になることはありません。また、糖質不足による筋肉分解も回避することが出来ます。

具体的にどんなものを食べたら良いかは別記事「糖質制限時に食べていいもの、食べてはいけないものまとめ」で詳しくお伝えしてますので参考にしてみてください。

3-2.他の食事にも気を配る

炭水化物(糖質)を抜くだけでなく、たんぱく質や脂質量、またビタミンなど過剰摂取or不足にならないよう気を配りましょう。

とはいっても神経質にならず、

・肉だけにならないように野菜もしっかり食べる
・野菜だけじゃなく、肉を食べて脂質を摂る
・ビタミンを摂る
・1日水を1~2リットル飲む

など、バランスの良い食事を心がければ問題ありません。

3-3.筋トレも併せて行う

炭水化物抜きダイエットをしている時は、筋トレも併せて行っていきましょう。筋トレすることで、筋肉量を維持/アップさせることが出来ます。それは基礎代謝の向上につながり、結果、痩せやすく、太りにくい体作りを目指せます。

筋トレについては、以下の種目をそれぞれ週に2回行っていきましょう。

・腕立て伏せ 10回×3セット
・腹筋 10回×3セット
・背筋 10回×3セット
・スクワット 10回×3セット

慣れてきたら回数とセット数を増やしても大丈夫です。

筋トレの方法が分からない場合は別記事「1-2.食事とあわせて行いたい筋トレ編」にて動画付きで説明してますのでよかったら参考にしてみてくださいね。

3-4.2~3ヶ月以上続けない

上記で挙げた3つのポイントを意識しつつ炭水化物抜きを実践すれば、2~3ヶ月で理想の体重を目指すことは十分に可能です(もちろん現体重と目標体重にもよりますが)。長期的に炭水化物を抜き続けると危険が高まるので、理想の体重になったら炭水化物量を少しずつ戻していきましょう。

そしたらリバウンドするんじゃ、、、と思うかもしれませんが、筋トレをして基礎代謝が向上していれば、炭水化物量を戻してもリバウンドしづらくなっています。ただし、食事量を戻す際は一気に戻すのではなく、徐々に戻していくようにしましょう。

 

4.まとめ

以上、炭水化物抜きダイエットの危険性を5つと、その対処法についてお伝えしました。炭水化物を抜くだけのダイエットを長期的に続けていると、たしかに危険性は高まっていきます。ただし、対処法をしっかりと意識して行えば、危険を抑えてダイエットすることは可能です。

炭水化物抜きダイエットをやってみたいけど危険かどうかが気になる、、、と思っているのなら、ぜひこの記事を参考にして実践してみてください。

⇒1人で食事管理+トレーニングが難しいのであれば、ダイエットのプロに頼むのも賢い選択です

 

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