
From:井出 夕子
こんにちは、井出です。
私は比較的料理をする方なのですが、一番重視することはやはり「美味しさ」です。
作って食べると美味しいから料理をするわけです。
また、誰かに食べさせる時も「美味しい!」と思われたいですし…。
この仕事をするようになってからは「美味しさ」の他に「成分」についても考えるようになりました。
気をつけて見てみると同じ食材でも調理法によってダイエット効果が倍増したり、あるいは半減したりするからです。
そんな中で最近私が「えっ、そうなんだ?!」と知った、ある食材の調理法についてお伝えしようと思います。
その食材はメインになることは少なくても、ありとあらゆるメニューに使われる言わば名脇役的な食材です。
それが、一般的な調理法で食べるとどうやらダイエット効果が落ちてしまうらしいのです。
あなたもこの一週間以内に口にしている可能性が高いあの食材について、ダイエット・ボディメイク的観点から見た有効な食べ方をお伝えしようと思います。
その食材とは…ずばり「玉ねぎ」です。
ハンバーグや丼物、パスタや肉じゃが、スープなど、あらゆる料理に入っていますよね。
100g中糖質量が約7.2gと野菜の中ではやや糖質が高めなのですが、たとえば一人前の料理に使う玉ねぎの量は、その半分の50g程度です(メニューにもよるのですが…)。※1
なので、単純計算で多く見積もっても糖質量は4g弱程度、1食分としてはそこまで気にしなくても問題ないのではないでしょうか?
この玉ねぎなのですが、実はダイエットに効果が期待できる成分の宝庫なのです。
その一部をご紹介すると…
・カリウム ※2
…むくみを予防する効果があると言われています。
むくみの原因は主に塩分の摂り過ぎですが、カリウムは細胞の浸透圧を調節する過程で塩分の排出を促してくれるのです。
・ケルセチン ※3
…ケルセチンはポリフェノールの一種で抗酸化作用と脂肪燃焼を促す作用があり、血液中の脂質を減らす効果があると言われています。
また細胞の老化防止にも役立つようです。
・フラクトオリゴ糖 ※4
…消化酵素で分解されない難消化性のオリゴ糖です。
経口摂取すると大腸まで到達して善玉菌のエサになり、腸の調子を整え便秘を解消します。
また、フラクトオリゴ糖は吸収されにくいので血糖値が上がりにくく、糖を脂肪に換えるインスリンの分泌を抑える作用もあります。
・硫化アリル ※5
…玉ねぎの辛み成分である硫化アリルには、糖質代謝に関わるビタミンB1の効果を高くする作用があります。
血液の凝固を防いで血栓を予防する働きがあるため、血液をサラサラにしてくれる効果があります。
血流が良くなると、栄養素が身体のすみずみまで運ばれるため、新陳代謝アップが期待できます。
このようにダイエットに有効な成分がたくさん含まれている玉ねぎなのですが、前述したとおり世間一般的な調理法を行ってしまうと、この効果が半減すると言われています。
それは…「水にさらす」という調理法です。
玉ねぎの辛みを軽減するためによく行われるこの方法ですが、カリウムやケルセチン、硫化アリルは水に溶けやすい性質を持っているため、これらの成分も流れ出てしまうというわけです。
そういったことから、ダイエット効果を期待して玉ねぎを食べるのであれば、水にさらさずにそのまま使うようにしましょう。
「ダイエット効果があるらしいけれど、あの辛さはどうしても苦手…」といった場合もあるかもしれませんね。
そういう時はスープにしてみてはいかがでしょうか。
スープにすれば辛みはなくなる上、水分に溶け出した有効成分をそのまま取り込むことができるのでオススメです。
これから寒い季節がまだまだ続きますので、温かいスープやお味噌汁の具にするのは良い方法だと思います。
いかがだったでしょうか?
どうせ食べるなら美味しく、そして効果的に食べたいですよね。
今日お伝えしたことがあなたのボディメイク生活に少しでもお役に立てば幸いです。
それでは、また。
ありがとうございました。
-井出 夕子
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【引用・参考文献】
※1
文部科学省.「野菜類/(たまねぎ類)/たまねぎ/りん茎/生」.食品成分データベース.
https://fooddb.mext.go.jp/details/details.pl?ITEM_NO=6_06153_7
(参照 2025年8月20日).
※2 SHODA, Wakana, et al. Sodium–calcium exchanger 1 is the key molecule for urinary potassium excretion against acute hyperkalemia. PLoS One, 2020, 15.6: e0235360.
※3 国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構.「ケルセチンの肥満抑制作用および肝臓への脂肪蓄積抑制機構の解明」.食品総合研究所: 2011年.
https://www.naro.go.jp/project/results/laboratory/nfri/2011/310b0_10_05.html
(参照 2025年8月20日).
※4 TOKUNAGA, Takahisa, et al. Effects of fructooligosaccharides intake on the intestinal microflora and defecation in healthy volunteers. 1993.
※5 HABER, Delphine, et al. Differential effects of dietary diallyl sulfide and diallyl disulfide on rat intestinal and hepatic drug‐metabolizing enzymes. Journal of Toxicology and Environmental Health, Part A Current Issues, 1995, 44.4: 423-434.