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「プロテインを飲むと痩せる」って噂聞いたけどそれは本当かな・・・とお考えのあなた。
プロテインというと、
「理想的な体作りをするために、飲むもの」
「運動しないで飲むと太りそう・・・」
「男らしい人が筋肉増大のために飲むもの」
というイメージを持っている場合も多いと思います。実は、これは企業がマーケティングとして植え付けた間違ったイメージです。
体育会系の部活に所属していた人やトレーニングをしたことがある人は、プロテインを知っていたり、飲んだことがあるかもしれません。
プロテインは、男らしい人が筋肉をつけるために飲むものというイメージがあまりにも強すぎるため、「プロテインを飲むと太る」と考えている人も多くいます。あなたもそうかもしれませんね。
しかし、最初に言わせてもらうと、プロテインを飲んでも太りません。むしろ、自分の理想とする体型を作り出すボディメイクに有用なものです。
ただし、プロテインを飲んだからといって、それだけで痩せる、というものでもありません。
そこで今回は、プロテインに対して正しい知識を持ってもらい、ダイエットや筋トレなどに活用していく方法も話していきます。
あなたが今回の記事を読んで、プロテインを活用し、ダイエット効果を増加させて1日でも早く理想の体になれるようになったら幸いです。
それではさっそく見ていきましょう。
プロテインに直接のダイエット効果はない3つの理由
巷では、「プロテインを飲むと痩せる!」「ダイエットにいい」などと言われています。
その影響で「ダイエットのためにプロテインを飲もうかな・・・・」と考えている人は、世間に多いかもしれません。
しかしながら、最初にお伝えしておくとプロテインを飲むと痩せることはないということは断言しておきます。プロテインは飲むだけで痩せるような魔法の薬ではありません。
ただ、間接的には、ダイエットに役に立ちますので、飲む意味がないというわけでもありません。
その理由は、後述します。プロテインを飲んでも痩せられない理由は、3つあります。
プロテインはただのタンパク質だから
よくプロテインを筋肉増強剤だと思っている人もいますが、プロテイン=タンパク質です。タンパク質を英語にすると、「Protein」です。
タンパク質は、脂質、炭水化物などと同様に三大栄養素と言われ、体に必須なものです。これ自体に、特に痩せるような効果があるわけではありません。
基礎代謝量の維持はできても上げることはできないから
プロテイン(タンパク質)を飲むことで、筋肉が分解されるのを防ぐことができます。
ただ飲むだけでは、筋肉の維持はできても、筋肉量を増やすことはできません。筋肉量は、基礎代謝量と比例します。
つまり、筋肉を増やすことが出来なければ基礎代謝量が増えないので、プロテインを飲むだけでは痩せる効果は期待できません。
- 補足:基礎代謝とは、私たちが普段何をせずとも消費されるエネルギーのことです。
- それはたとえば呼吸をしたり、体温を維持することに使われます。
- 基礎代謝量を上げれば上げるほど、消費されるエネルギー(カロリーと言い換えると分かりやすいかもしれません)が増えるので、ダイエットには基礎代謝が重要になってきます。
痩せるには糖質のコントロールの方が大事だから
痩せるためには、糖質量をいかに少なくするのかということの方が大事です。例えば、プロテインを飲んでいるからといって食べ過ぎたり、運動しなかったら当然のごとく痩せませんし。むしろ太ります。
太る原因となる糖質といかに向き合っていくのか、ということの方が大事です。ダイエット中の糖質量に関しては、後程言及します。
プロテインを飲む2つのダイエットメリット
「けっきょくプロテインって飲んだ方がいいのか?ダイエットでどんなメリットがあるの?」という声が聞こえてきそうなので、お答えします。
プロテインを飲むと以下のようなメリットがあります。
1日に必要なタンパク質を簡単に摂取できる
プロテインは水や牛乳に溶かして飲むだけなので、1日に必要なタンパク質を簡単に摂取することができます。タンパク質は必須栄養素なので、生きていくために必要なものです。
ちなみに、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」では、1日に必要なタンパク質量は以下の量とされています。
- 成人男性:50g以上/1日
- 成人女性:40g以上/1日
出典:「日本人の食事摂取基準(2015年版)」(厚生労働省)(https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000041824.html)
※年齢や体質、女性であれば妊娠時など、状況によって多少上下します。
ただ、ダイエット・ボディメイクをすることを考えると、1日あたり以下の量のタンパク質を摂取することが重要だと私たちは考えています。
タンパク質は、肉、魚、卵などの食品からも摂取することができます。しかし、それらの高タンパク質の食品には、余計な脂肪や脂質も含まれていたりすることがあります。
一日の必要摂取量をキープしようとすると、かなりの量の食事をしなければいけなくなり、摂取エネルギー量が大幅に上がっていってしまいます。
たとえタンパク質を必要量摂取していたとしても、肥満の原因となる糖質を摂取しすぎてしまったり、摂取エネルギーが増えてしまったりしたら、肥満につながってしまいます。
一方、プロテインそのものがタンパク質であるため、糖質も摂取エネルギーも抑え、かつ手軽にタンパク質を摂取することが出来ます。
また、体への吸収が速く、筋肉を作る為の栄養素がバランスよく摂取できる、とういこともプロテインのメリットです。プロテインの効果は、タンパク質を摂取したときの効果と同じと考えてください。
補足:基本的には、三大栄養素と言われるタンパク質なので、例えばの話、これが不足すると次のような弊害が発生します。
- 肌や髪のトラブル
- 筋肉量の低下
- 免疫力が低下する
筋肉がつきやすくなる
プロテインを摂取することで、筋トレの効果を高める効果が期待できます。どういうことかお話ししますね。
筋トレをすると筋肉が壊され、そして修復される過程で筋肉が大きくなっていくのですが、その修復時にタンパク質が使われます。
プロテインを摂取しておくことで、筋肉の修復に使われるタンパク質をスムーズに摂取することができます。その結果として、プロテインを飲まないでトレーニングしている人より、筋肉がつきやすくなります。
また、筋肉がつけば基礎代謝が上がり痩せやすく太りにくい体になります。なので、筋トレをする場合はプロテインを併せて飲むようにしましょう。
ダイエット目的で筋トレや運動をしているのであれば、プロテインを飲むことは十分におすすめできます。
さてそれでは、実際にプロテインを飲んで痩せる効果を高めるために、どのようなことをすればいいのかをお話ししていきます。
プロテインでダイエット効果を高める4つの方法
先ほど、「プロテインそのものには痩せる効果はない」といいましたが、プロテインは間接的にダイエットの役に立つものです。
どういうことかというと、
という体の仕組みがあります。
筋肉にはタンパク質が大きく影響しているので、たんぱく質をしっかり摂取し筋肉を減らさないことがダイエットでも大切になってきます。
たとえば筋トレした後は筋肉にダメージがありますが、そのダメージが回復したときに筋肉量が増えるといわれています(超回復という仕組みですが、ここでは割愛します)。そのダメージの回復にはタンパク質の摂取が大切なんです。
たんぱく質が不足すると、せっかくダイエットのために筋トレしても回復が鈍り、効率的な筋肉量アップの効果も期待できない可能性があります。むしろ回復力が追い付かず、その状態でさらに筋トレをしてしまうと、筋肉分解を起こしてしまうこともあります。
プロテインを飲むことで基礎代謝の維持と向上が期待できるので、ダイエット中の人には、ぜひ飲むことを私たちはおすすめします。
冒頭で述べたように、運動や筋トレを何もせずに、プロテインを飲むだけで痩せられるわけではないですが、プロテイン+αをすることでダイエット効果があります。
プロテインで痩せる効果を得るために、以下の方法を守ってください。
週に2回以上筋トレをする(自宅でできるものでもOK)
まずは、しっかりと運動をすることです。そうすることで、筋肉がついて基礎代謝を上げることができます。週に2回程度でいいので、腕立て伏せ、腹筋、スクワット、背筋などをするようにしましょう。
1日にタンパク質を体重×1~1.5g以上摂る
先ほど、少し話しましたが、私たちが推奨するタンパク質の摂取量は、
です。
体重が50kgの人は、1日に50~75gのタンパク質を摂取するようにしましょう。これを食品だけで取ろうとすると、かなり摂取エネルギーが高くなってしまいますので、プロテインを飲むことをおすすめします。
1日に糖質を体重×1g以内に抑える
タンパク質だけでなく、糖質量もダイエットにおいて重要です。糖質を摂取しすぎると、肥満の原因になります(そのメカニズムが知りたい場合、『日本一分かりやすい糖質制限ダイエット成功マニュアル【保存版】』をご覧ください)。
もしあなたがダイエット中であれば、1日に摂取する糖質制限量は、
ということを意識しておいてください。
プロテインを間食として飲む
プロテインを間食として飲むことは以下の2つの効果が期待できます。
- 血糖値を一定に保つことができる
- 筋肉が分解されるのを防ぐことができる
空腹になると血糖値が上がりやすくなります。つまり、間食を摂って空腹を防ぐことで血糖値を一定に保つことができます。また、空腹時は筋肉が分解されやすいのでプロテインを摂取することできます。
以上の4つです。これをすることで、プロテインで痩せる効果を高めることができます。
プロテインの選ぶ際の3つのポイント
さて、ここまで読み進めてきたあなたは、もしかして「ダイエットするために、プロテインを飲んでみたい」と思われたかもしれません。
プロテインは、なんでもいいわけではありません。プロテインを選ぶときに意識してほしいことが3つあります。
味
無理なく継続する上で味はかなり重要です。
味の感じ方に関しては、人それぞれですが、あなたが無理なく飲めるような味のプロテインを飲むことが大切です。
タンパク質含有量
タンパク質含有量とは、プロテイン中の純粋なタンパク質の割合を示します。市販のものを見ていると70~90%ほどの含有率のプロテインが多いですね。
一般的には、タンパク質含有量が多くなればなるほど値段も高くなる傾向にあります。安いプロテインを購入すると、その分プロテイン含有量が少ないですし、高い価格のプロテインは、含有量が多い傾向にあります。
ただ、タンパク質以外にもBCAAやグルタミンなどの成分を配合することでトレーニングのサポートを狙っているプロテイン等もあります。こうしたプロテインに関してはサポート成分を多く配合するほどタンパク質含有率は下がってしまいます。
単なるプロテインなら含有率は意識してほしいですが、サポート成分が強みのプロテインは含有率が低くならざるを得ないことも知っておいて損はありません。
タンパク質だけを効率的に摂りたいのか、サポート成分を重視するのか、目的に合ったプロテインを選ぶようにしましょう。
プロテインの原料
プロテインの原料は主に以下の3つの種類があります。
(他にもエッグプロテインやピープロテインなどありますが、あまりメジャーではないので割愛します)
- ホエイプロテイン
- カゼインプロテイン
- ソイプロテイン
ただ、アスリートのように筋肉を本格的にトレーニングでつける場合は原料の種類も気にする必要はありますが、ダイエット目的であればそこまで気にしなくても大丈夫です。トレーニングと併用する場合はホエイプロテイン、カゼインプロテインがオススメです。美容にも気を使いたい場合は大豆が原料のソイプロテインがオススメです。
ダイエットでプロテインを飲むべきおすすめの時間帯
プロテインは、いつ飲むべきなのか?ということですが、いくつかゴールデンタイムがあります。そもそもプロテインを飲む目的というのが、筋肉維持、向上のためです。
朝
夜寝ているときは、タンパク質が摂取できません。そもそも食事自体ができないので、栄養が摂取できず、体は軽い飢餓状態です。そのため、筋肉が分解される可能性もあります。足りないタンパク質を補うために、朝起きてプロテインを飲むのもいいでしょう。
筋力トレーニングの1~2時間前
筋力トレーニング前にも、プロテインを飲むことをオススメします。筋力トレーニング中は体に負荷がかかり、体のエネルギーを消費していきます。そして体にエネルギーが足りなくなると、筋肉(に含まれるタンパク質)を分解して、エネルギーを作りだそうとします。
なので、筋肉が分解されるのを避けるためにも、トレーニング前の1~2時間前にプロテインを摂取することが大切です。。ただし、トレーニング前に肉や卵などを食べてタンパク質を摂取している場合は、プロテインを飲む必要はありません。
トレーニング後の30分~1時間以内
トレーニングをした後に、分解された筋肉を修復するためには、タンパク質が必要です。それを補うという意味でもトレーニング後にプロテインを摂取しましょう。筋肉の修復を助け、筋肉量と基礎代謝量の向上につながります。
寝る前
筋肉が最も成長するのは、睡眠中です。さらに、睡眠中は、タンパク質が摂取できないので、夜寝る前にプロテインを摂取することで、筋肉の成長が進みやすくなります。
以上、
- 朝
- トレーニング前
- トレーニング後
- 寝る前
の時間帯にプロテインを摂取するのがいいでしょう(すべてのタイミングだとタンパク質の過剰摂取になってしまうので、これらのうちどれかの時間帯に飲むことをおすすめします)。
ダイエット中にプロテインを飲む際の注意点
これまでダイエット中のプロテインの効果をお伝えしてきましたが、プロテインも飲み方によっては逆効果になってしまったり、体調を崩してしまったりする場合もあります。なので、プロテインを飲む際は以下の点に注意するようにしましょう。
飲みすぎないようにする(牛乳で飲むときは特に注意)
プロテイン1杯分(20g)のカロリーは50~100kcalくらいで低いです。といっても、飲みすぎると普通に太ります。また、牛乳などと一緒に飲むと美味しいですが、カロリーがその分高くなるので注意しましょう。牛乳や豆乳のカロリーや糖質を見て飲むようにしましょう。
品名 | カロリー | 糖質 |
牛乳 100gあたり | 67kcal | 4.8g |
無調整豆乳 100gあたり | 46kcal | 2.9g |
調整豆乳 100gあたり | 64kcal | 4.5g |
出典:「日本食品標準成分表2015年版(七訂)」文部科学省(http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365297.htm)
プロテインの用法や容量を守って飲むようにしていきましょう。
まとめ:プロテインでダイエットするなら筋トレと糖質制限を組み合わせて行う
プロテインは、それだけ飲めば、痩せるものではありません。記事中でも述べさせていただきましたが、ダイエット目的であれば、プロテインを飲み、そして筋トレと糖質コントロールの両方もこなしていく必要があるということです。
そうすることで、筋肉が増えて代謝が上がり、どんどん太りにくく痩せやすい体になってくるでしょう。あなたのダイエットにプロテインを取り入れ、理想の体型を目指していきましょう。