ダイエットは美容や健康に気を遣う人にとっては永遠のテーマですよね。
しかし、実際問題として、頑張っているのになかなか痩せられない、始めてはみたけれど続けるのが難しいなど、ダイエットに関する悩みを抱えている人も多いのではないでしょうか。
ダイエット成功のコツは無理なく続けること。頑張り過ぎは禁物です。
そこで、このコラムではダイエットを無理なく続けるコツや、普段の生活に気軽に取り入れられるダイエット方法を紹介します。
簡単じゃないと続かない!ダイエットでありがちな3つの失敗パターン
実は、ダイエットを失敗してしまう原因の1つは頑張りすぎてしまうことです。
極端に頑張ってしまうとストレスが溜まったり、身体に負担がかかりすぎたりして、途中で挫折しやすくなってしまいます。
ここでは、ダイエットでありがちな失敗パターンを紹介します。
実現不可能な目標を立てる
失敗するダイエットでありがちなのが、1週間で5kg痩せるといったような実現が難しい目標を立ててしまうことです。
目標設定の段階でハードルを上げすぎてしまうと、その時点でダイエットに失敗しやすくなります。
脂肪を1kg減らすためには、約7000kcalを消費する必要があります。したがって、短時間で多くの体脂肪を減らそうとするとそれだけハードな運動や食事制限が必要になってしまうのです。
頑張っても目標を達成するのは困難ですし、もし成功したとしても、終わった後反動でリバウンドしてしまうおそれが高くなります。
極端にハードな食事制限をする
断食する、単品ダイエットをするといった極端にハードな食事制限もダイエットが失敗する原因になります。極端な食事制限は身体に負担がかかります。
しかも、好きなものを食べられないのはストレスが溜まりますし、友達や仕事関係の人との会食にも行けないとなると人間関係にも支障が出そうですよね。こうした事情から、ハードな食事制限は長く続けるのが難しいのです。
また、無理な食事制限は痩せやすい身体作りにも悪影響を与えます。身体が飢餓感を覚えることからどか食いしてしまいやすくなりますし、筋肉が減って基礎代謝が低下してしまいます。
結果的にハードな食事制限はリバウンドしやすい体質を作ってしまうのです。
頑張って運動しすぎる
健康的なダイエットには運動が不可欠ですよね。しかし、運動を頑張りすぎることもダイエットを挫折する原因になってしまいます。
たとえば毎日ジムで2~3時間運動するなど、長時間のハードな運動をノルマにしてしまった場合はどうでしょう。スケジュール的に運動時間を確保するのが難しいですし、ストレスも溜まりそうですよね。
さらに、自分の体力レベルを無視した運動には、疲労が溜まって普段の生活に悪影響が出る、ケガをしやすくなるなどのリスクもあります。
いくら運動が大切だといっても、頑張りすぎると結果的に続けられなくなってしまうことになるのです。
今日から始める簡単ダイエット!実践の6つのポイント
ダイエットを成功させるためには、無理なく続けることが大切です。頑張りすぎず、普段の生活で取り入れられそうなことをコツコツと実践していきましょう。
それには、まずダイエットの基本やダイエットによい生活習慣について知っておく必要があります。それを意識して生活するだけでも、健康的に痩せることにつながりますよ。
正しいダイエットの基本を押さえる
リバウンドしにくい、健康的なダイエットを行うためにはまずダイエットの基本を知ることが重要です。ダイエットを始めるときは、以下のルールを守って実行することをおすすめします。
減量目標は現実的に
ダイエットを成功させるには、正しい減量目標を決めることが大切です。
短時間で多くの体重を落とそうとすると、脂肪と一緒に筋肉まで落ちてしまいます。そのことは基礎代謝の低下やボディラインの崩れにつながります。筋肉量の低下を最小限に抑えるためにも、1カ月に落としていい体重は多くても現在の体重の5%までです。たとえば体重50kgの人なら2.5kgまでということになりますね。
また、体重計の数字よりも見た目の身体や体脂肪率にこだわることも大切です。
脂肪より筋肉のほうが重いため、同じ体重でもついている筋肉の量で体型はまったく変わります。たとえ体重がほとんど変わらなくても筋肉がついて体脂肪が減り、ボディラインが美しくなったらダイエット成功といえるのです。
なお、女性の場合体脂肪率を落としすぎると生理不順や無排卵の原因になります。特に将来妊娠・出産を考えているのであれば20%前後がベストです。
食事と運動はバランスよく
健康的にダイエットをするなら、食事制限と運動をバランスよく行うべきことが重要です。
食事制限だけで痩せようとすると筋肉量が低下しやすく、基礎代謝が下がってリバウンドの原因になります。それを防止してくれるのが、運動の役割です。
減ってしまいがちな筋肉量を維持するためには、特に筋トレが効果的です。ダイエットをするなら食事制限に加え、ぜひ筋トレを取り入れましょう。
生活習慣を改善する
ダイエットを成功させるためには、実は生活習慣の改善も重要です。不規則な時間に食事をとったり、慢性的な睡眠不足に陥ったりしていませんか。
こうした生活習慣の乱れは自律神経の働きやホルモンバランスに悪影響を与え、太りやすい体質を作ってしまいます。
逆に、間違った生活習慣を見直し、健康的な生活を送ればそれだけで痩せ体質になれる可能性もあるのです。生活が乱れている人はこれを機会に日頃の行動を見直してみてはいかがでしょうか。
良質な睡眠を確保する
ダイエットを成功させたいなら、良質な睡眠の確保は必須です。
睡眠不足は心身の不調につながるだけでなく、ダイエットにも悪影響を与えます。
脂肪分解作用のある成長ホルモンは、睡眠中によく分泌されます。夜間にきちんと寝ないと、成長ホルモンの分泌が減って代謝が下がってしまうのです。
さらに、睡眠不足は過食の原因にもなります。食欲増進ホルモンであるグレリンが増えてしまい、普段より食べ過ぎてしまいやすくなるのです。
朝食を抜かずにとる
ダイエットをするなら、朝食を食べるのがおすすめです。朝食抜きの状態だと、内臓の働きに関わる体内時計がリセットされず、代謝が低下して太りやすい体質になってしまいます。
また、身体が飢餓状態に陥ることから、昼食時のどか食い、血糖値の急上昇の原因にもなります。
ただし、朝食を食べるのがよいといっても、パンとコーヒーだけといったような炭水化物オンリーの朝食は体内時計のリセット効果が低いうえに、血糖値の急上昇を招きます。炭水化物、タンパク質、野菜をバランスよくとるようにしましょう。
湯船に浸かる
夜の入浴をシャワーだけで済ませている人は、きちんと湯船に浸かるようにするだけで痩せやすい体質になる可能性があります。
湯船にきちんと浸かるだけでもカロリーを消費しますし、さらにダイエットの敵である冷えの緩和にもつながります。また、就寝前に温めのお湯(38~40度くらい)に浸かると、睡眠の質が上がりやすいことが知られています。
ダイエットに大切な代謝をアップさせるためにも、きちんと湯船に浸かる習慣を身に着けましょう。
寝る前の食事は避ける
寝る前の食事を避けることも大切です。夜遅い時間の食事は脂肪に変わりやすいだけでなく、睡眠の質を下げる原因にもなります。夕食はなるべく早い時間帯に、そして遅くとも就寝3時間前には済ませるのが理想です。
仕事の都合でどうしても夕食が9時以降になってしまうという人は炭水化物や脂質を控え、消化のよいものを少量食べるようにしましょう。夕方に一度間食をとり、夕食の量を減らす分食もおすすめです。
ちょっと意識を変えるだけ!簡単にできるダイエット法を紹介
ダイエットは毎日の細かな行動の積み重ねです。正しい知識を知り、ちょっとした生活改善を心がけるだけでもダイエットは成功しやすくなります。生活改善がうまくできたら、今度は簡単に実行できるダイエットテクニックを試してみましょう
食事編
ダイエットを成功させるためには食事の管理が欠かせません。少し食事の仕方を見直すだけでも、痩せやすくなりますよ。ここでは普段の食生活で無理なく実行できる、ダイエットテクニックを紹介します。
食べる順番を意識する
食事のとき、料理の食べる順番を意識するだけで痩せやすくなることを知っていますか。
いつもご飯やパンといった炭水化物から食べてしまうという人は、炭水化物の前に野菜やタンパク質を食べることを意識してみてください。
野菜、タンパク質、炭水化物の順番で食べていくと、血糖値の急上昇を抑えられるなどの理由から同じ食事内容でも太りづらくなります。
食事をするときはまず食物繊維を多く含む野菜料理から食べると覚えておきましょう。
よく噛んで食べる
消化をよくするためにはよく噛んで食べるように、といいますよね。
この「よく噛む」という行為は、ダイエットを考える上でも重要です。
よく噛むと脳の満腹中枢が刺激されるため、少ない量でも満腹感を得ることができます。さらに、よく噛むことはカロリー消費にも役立ちます。
食事誘発性体熱産生が増え、代謝もアップするといわれているのです。早食いの癖がある人はしっかり噛んで食べる習慣を身に着けましょう。
食事誘発性体熱産性についての参考サイト:硬さが異なる米飯を咀嚼した時の DIT (食事誘発性体熱産生) の応答
間食を控える
おやつをたくさん食べる、という人は間食を控えめにするだけで痩せられる可能性があります。
おやつとして食べられることの多いお菓子やジャンクフードは糖質や脂質の塊です。
当然カロリーも高く、間食を大量に食べる人は間食だけで大量のカロリーを摂取している可能性があります。
そのため、間食を食べるのを控えるだけでも大幅なカロリーカットになるのです。どうしても間食を食べたいという人は量や内容に気をつけて食べるようにしましょう。
夕食の糖質を減らす
食事の量をコントロールしたいけどカロリー計算は面倒という人には、夕食だけ糖質を控えめにするゆるめの糖質制限がおすすめです。
活動量が減る夜は、食べたものが脂肪に変わりやすい時間帯です。
したがって、とりすぎると脂肪に変わる糖質の量を減らし、タンパク質・野菜中心のメニューにすると太りづらくなります。
朝と昼は普通に糖質をとれるため、食事制限中でもストレスが溜まりにくいのもメリットです。
腸活する
痩せやすい体質を作りたいのであれば、腸内環境を整えることも大切です。
腸には腸内細菌と呼ばれる微生物が住んでおり、人間の代謝や免疫などをサポートしています。腸内細菌には善玉菌、悪玉菌、日和見菌がおり、善玉菌が多い状態が理想的な腸内環境です。
もし悪玉菌が増えすぎてしまうと腸内環境が悪化し、便秘や代謝低下の原因になります。
食物繊維や発酵食品、オリゴ糖といった善玉菌が好む食品を積極的にとり、善玉菌優位の腸内環境を作りましょう。
https://247dieter.com/carbo-rest-constipation/
運動編
健康的に痩せるためには、筋肉維持に役立つ運動も大切ですよね。
しかし、運動が苦手でやりたくない、運動する時間がないという人もいるのではないでしょうか。そこで、ここでは普段の生活に簡単に取り入れられる運動習慣を紹介します。
姿勢を良くする
普段あまり自分の姿勢に自信がないという人は、正しい姿勢を身につけるところから始めてみてはいかがでしょうか。実は姿勢の維持には、腹筋や背筋といった体幹の筋肉が使われています。そのため、普段の姿勢をよくするだけで、これらの筋肉に刺激を与えられるのです。
背筋を伸ばし、正しい姿勢をとるだけで消費カロリーがアップするという嬉しい研究結果も出ています。普段の姿勢を見直して、無理なくカロリーを燃やしましょう。
移動手段を見直す
ウォーキングやジョギングに出かける時間がないという人は、普段の移動手段を見直してみてはどうでしょうか。いつもは電車に乗ったり、車に乗っていたりするところを徒歩や自転車に変えるだけで消費カロリーを増やせます。
自転車通勤を始める、電車通勤なら1つ手前の駅で降りてひと駅分歩いてみるなど、ちょっとした工夫で有酸素運動の時間を確保できます。エスカレーターやエレベーターではなく、階段を使う習慣を身につけるのもおすすめです。
ながら運動をする
なかなか運動する時間が取れない人には、何かのついでに運動をする「ながら運動」もおすすめです。他の作業をしながらでもできる運動はたくさんあります。
たとえばテレビを見るのが好きな人なら、テレビを見ながら踏み台昇降をしたり、CM中にスクワットをしたりすると楽しく運動できます。
他にも、入浴中に簡単な筋トレを行う、歯磨きしながらニーアップをするなどいろいろなやり方があります。自分に合ったながら運動を探してみてはいかがでしょうか。
ドローインを取り入れる
ぽっこりとしたお腹が気になるけれど、本格的な腹筋をするのは面倒という人もいるかもしれません。そんな人にはドローインがおすすめです。
ドローインはお腹を凹ませた状態で呼吸をするというエクササイズです。
お腹のインナーマッスルを鍛え、お腹の引き締めに役立ちます。呼吸を意識して行うだけでできる簡単なエクササイズですので、寝転がりながらでもできますよ。信号待ちの時間などのすきま時間を有効活用して挑戦してみるのもよいですね。
プロのアドバイスも参考に!ダイエットは簡単にできることから
ダイエットは短期集中型のイベントではありません。成功させるためには、無理のないやり方でコツコツと継続することが大切です。
頑張り過ぎは挫折やリバウンドの原因になります。ストレスなく続けられるように、簡単にできることから生活に取り入れていきましょう。
もしも自己流のダイエットで行き詰まってしまったときは、パーソナルトレーニングジムでアドバイスを受けることも検討してみるとよいかもしれません。運動のやり方や食事管理などダイエットの基本をマンツーマンで教えてもらえますよ。