「ダイエット中だけど、お肉を食べたい。」って思ったことありませんか。
お肉は太るってイメージがあるかもしれませんが、むしろ痩せたいならお肉を食べたほうが良いんです。
むしろ野菜ばっかり食べていると、痩せることができてもリバウンドしてしまう場合があります。
実はお肉にはダイエットの効果が期待できる栄養素がたくさん含まれているんです。
だから、ダイエット中にこそお肉はしっかり食べるようにした方が良いんです。
事実、私たちのパーソナルトレーナージムでダイエットに成功した人たちもしっかりお肉を食べています。
この記事では、ダイエット中にお肉を食べた方が良い理由と実際にどんなお肉を食べたら良いのかをお伝えしていきます。また、お肉を食べる際の注意点も併せて紹介します。ダイエット中は我慢することが多いですが、お肉は我慢しなくていいんです。ダイエットは長く続けることが大事ですので、この記事を読んで大好きなお肉を食べながらダイエットをしていきましょう。
ダイエット中にお肉を食べた方が良い6つの理由
お肉って太るイメージがありますよね。でもお肉はダイエットに効果的なんです。その理由は以下の6つあります。
- たんぱく質を摂取できるから
- 脂肪燃焼を促すL-カルニチンが含まれているから
- 食事誘導性体熱産生が高めるから
- チロシンが含まれているから
- ビタミンB群が含まれているから
- 脂質を摂取できるから
では、詳しくお伝えしていきますね。
たんぱく質を摂取できるから
お肉にはたんぱく質は多く含まれているのです。ダイエット中はたんぱく質をたくさん摂取する必要があります。なぜなら、たんぱく質を摂取すること基礎代謝の向上につながるからです。基礎代謝とは、1日何もしなくても自然に消費されるエネルギーのことです。つまり、基礎代謝が向上すれば太りにくく痩せやすい体になるのです。実際にどんなお肉を食べたら良いかは後でお伝えしますが、お肉を食べてたんぱく質を摂取しましょう。
脂肪燃焼を促すL-カルニチンが含まれているから
お肉にはアミノ酸の一種のL-カルニチンが含まれています。L-カルニチンには、脂肪燃焼を促進する効果が期待されます。一般的なお肉の中でも、牛肉>豚肉>鶏肉の順に多く含まれています。お肉の部位の中では赤身肉に多く含まれています。L-カルニチンはお肉以外に含まれていないので、お肉をしっかり食べて脂肪燃焼をしていきましょう。
食事誘導性体熱産生が高めるから
お肉を食べると食事誘導性体熱産生が高まります。食事誘導性体熱産生とは、食べたものを消化吸収するときに消費されるエネルギーです。お肉に多く含まれるたんぱく質には、脂質や糖質に比べると食事誘導性体熱産生が高くなるのです。つまり、お肉を食べることでカロリーが消費されるのです。
食事誘導性体熱産生の消費の割合
たんぱく質 | 糖質 | 脂質 |
約30% | 約6% | 約4% |
参考記事:食事誘発性熱産生 / DIT(しょくじゆうはつせいねつさんせい)厚生労働省
食事誘発性熱産生でどれくらいエネルギーを消費するかは、栄養素の種類によって異なります。たんぱく質のみを摂取したときは摂取エネルギーの約30%、糖質のみの場合は約6%、脂質のみの場合は約4%で、通常の食事はこれらの混合なので約10%程度になります。
チロシンが含まれているから
お肉にはアミノ酸の一種のチロシンが含まれています。チロシンには、食欲を抑制する効果が期待されます。ダイエットで食事の量減らしていると、ついついお菓子などの間食を食べたくなってしまうことがありますよね。なので、お肉を食べて、食欲を抑えてダイエット中のドカ食いやリバウンドを防いでいきましょう。
コラム:ダイエット中に甘いものなどお菓子が食べたくなってしまった場合は、食べても問題ありません。別記事「ダイエットしたいなら間食して!その理由をトレーナー視点で解説」で実際に食べて良いものを載せてますので、よかったら参考にしてみてください。
ビタミンB群が含まれているから
ビタミンB群は、糖質や脂質をエネルギーに変えて脂肪の蓄積防止の効果が期待されます。特にお肉の中でも豚肉がビタミンBを多く含んでいます。
参考資料:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
豚肉に含まれるビタミンB1は、体内で糖質をエネルギーへ変える際に必要です。なので、ビタミンB1が不足すると糖質がエネルギーに変わらず脂肪の蓄積に繋がってしまいます。またビタミンB1には、疲労回復にも効果があるのです。
脂質を摂取できるから
脂質を摂ると太るんじゃないかと思われるかもしれませんが、実はダイエット中でも脂質は摂取した方が良いんです。なぜなら、脂質が不足すると体中にビタミンが廻らずに便秘になったり、体の調子が悪くなったりすることがあるからです。また豚肉と牛肉に含まれる脂質のオレイン酸には、肌の健康、動脈硬化の防止、便秘の改善や悪玉コレステロールを減らす働きがあると言われています。といっても、脂質の摂りすぎは脂肪増加の原因になりますので注意が必要です。
お肉がダイエットに効果的な理由をお伝えしてきました。では、実際にどんなお肉を食べたら良いか気になりますよね。次の章ではダイエットに効果的なお肉の種類をお伝えしていきますね。
ダイエットに効果的なお肉の種類と部位
お肉なら何でも良いというわけではありません。ダイエット中であれば脂質が多いお肉は避けて、「L-カルニチン」やたんぱく質が多く含まれるお肉を食べていきましょう。
おすすめのお肉の種類
さきほどお伝えした脂肪燃焼効果のある「L-カルニチン」が多く含まれているお肉は以下の通りです。
羊肉 > 牛肉 > 豚肉 > 鶏肉
※左へ行くほど「L-カルニチン」が多く含まれてます。
一番多いのは羊肉ですが、臭いが強く一般的にはあまり食べられていないのでオススメは牛肉か豚肉になりますね。
おすすめのお肉の部位
オススメの部位は脂肪分を少ないものや脂肪分をカットしたものとたんぱく質が多いものを選ぶようにしましょう。
食品名 | 脂質 | たんぱく質 |
牛 肩ロース 脂身なし | 9.5g | 19.7g |
牛 もも 脂身なし | 4.3g | 21.2g |
牛 ヒレ | 4.8g | 20.5g |
豚 もも 脂身なし | 3.6g | 22.1g |
豚 ヒレ | 3.7g | 22.2g |
とり むね 皮付き | 5.9g | 21.3g |
参考資料:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
和牛より輸入牛の方が脂質・カロリーは低い
牛モモ肉と牛ヒレ肉については、和牛より輸入牛の方が脂質・カロリーは低いです。一方で脂質以外の栄養価はあまり差がありません。なので、ダイエットにおいては輸入牛の方がおすすめとなります。
食品名 | エネルギー | 脂質 |
和牛 牛もも肉 | 259kcal | 10.7g |
輸入牛 牛もも肉 | 165kcal | 4.3g |
和牛 牛ヒレ肉 | 223kcal | 15.0g |
輸入牛 牛ヒレ肉 | 133kcal | 4.8g |
参考資料:日本食品標準成分表2015年版(七訂)※100gあたりの栄養素
実際にどんなお肉を食べたら良いかを紹介してきました。次の章では、ダイエットの効果が高まるお肉の食べ方をお伝えしていきますね。
ダイエット中のお肉の食べ方の6つのポイント
ダイエットの効果を高めるお肉の食べ方のポイントは下記の6つになります。
- 野菜→お肉→炭水化物の順番に食べる
- よく噛んで食べる
- ひき肉は食べないようにする
- 脂身は食べないようにする
- 揚げ物にしない
- 調味料は糖質、脂質の低いものにする
では、詳しく説明していきますね。
野菜→お肉→炭水化物の順番で食べる
野菜から食べるようにしましょう。なぜなら、野菜に含まれる食物繊維には血糖値の上昇を緩やかにする働きがあるからです。血糖値の上昇は脂肪増加の原因になります。
なので、野菜→お肉→炭水化物の順番で食べるようにしましょう。
よく噛んで食べる
お肉はよく噛んで食べるようにしましょう。なぜなら、よく噛むことで満腹中枢が刺激されて満腹だと感じるようになるからです。その結果、空腹時間が少なくなり、余計な食事をしないようにすることができます。なので、お肉はよく噛んで食べるようにしましょう。
コラム:
満腹感は、おなか(胃)が感じるのではなく、脳が感じるものです。食事をしてから胃から脳の満腹中枢に信号が伝わるまでに20分の時間がかかります。この20分間の食べ方で、食べ過ぎを防ぐことができます。よく噛んで、ゆっくり食べることで、満足感を得やすくなるのです
ひき肉は食べないようにする
市販のひき肉は食べないようにしましょう。なぜなら、ひき肉には脂身が多いからです。脂身は太る原因になります。なので、ひき肉は控えるようにしましょう。
食品名 | 脂質 |
牛 ひき肉 | 21.1g |
豚 ひき肉 | 17.2g |
とり ひき肉 | 12.0g |
※100gあたりの栄養素参考資料:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
でも、どうしてもひき肉が食べたい場合はフードプロセッサーなどを使い自宅でひき肉を作りましょう。または油を使わずオーブンで焼いたり、煮たり、茹でたりする調理方法で脂身を落とすようにしましょう。
脂身は食べないようにする
さきほどもお伝えしましたが、脂身は太る原因になります。脂身は切り落として食べないようにしましょう。
揚げ物にはしない
とんかつなど揚げ物は食べないようにしましょう。なぜなら、油を多く使っていて揚げ物に使われるパン粉や小麦粉には糖質が含まれているからです。焼肉やしゃぶしゃぶなど、油を使わない調理法でお肉を食べていきましょう。
調味料は糖質、脂質の低いものにする
調味料は糖質、脂質の低いものを使うようにしましょう。なぜなら、焼肉のたれやマヨネーズやドレッシング、ソースなど脂質、糖質が高い調味料が多いからです。せっかく調理方法に気を付けても、調味料が高カロリーだと意味がありません。オススメなのは、塩コショウやブラックペッパーになります。塩コショウやブラックペッパーは少量しか使わずに済むので摂取する糖質や脂質も少なくなります。なので、調味料の糖質、脂質も低いものにしましょう。
食品名 | 脂質 | 糖質 |
マヨネーズ | 7.5g | 0.5g |
ごまだれ | 1.4g | 3.2g |
焼肉のたれ | 0.2g | 3.3g |
中農ソース | 0g | 3.1g |
※10gあたりの栄養素 参考資料:日本食品標準成分表2015年版(七訂)
お肉ダイエットする上での4つの注意点
お肉を食べながら痩せるにはほかにも注意する点があります。「糖質を摂りすぎない」「1日のたんぱく質摂取量の目安は体重×1g以上」「1日の脂質摂取量の目安は体重×1g以上」「お肉以外もしっかり食べる」の4つになります。
糖質を摂りすぎない
糖質の過剰摂取は脂肪増加の原因になります。(その理由について詳しく知りたい場合は「糖質制限ダイエットについて全力でまとめてみた」をご覧ください。)
1日に摂取する糖質制限量は、
“1日の糖質摂取量の目安 = 体重(kg)×1g以内”
ということを意識しておいてください。お肉と一緒にご飯を食べたくなるかもしれませんが、ご飯一杯55gの糖質が含まれています。ご飯だけで1日糖質摂取量の目安をほぼ摂ってしまうことになりますので、糖質が高いご飯はなるべく避けるようにしましょう。実際に糖質が低い食べ物が分からない場合は、別記事「糖質制限時に食べていいもの、食べてはいけないものまとめ」に詳しくまとめてますのでよかったら参考にしてくださいね。
1日のたんぱく質摂取量の目安は体重×1g以上
たんぱく質は1日体重×1g以上摂るようにしましょう。
※体重60kgの場合は60gになります。
たんぱく質を摂取する理由は、筋分解を起こさせないためです。糖質を抑えると、そのエネルギーが不足で、筋肉を分解して糖質を作りだそうとします。つまり、この筋肉の分解で筋肉が落ちてしまいます。
筋肉が落ちると、基礎代謝も落ちます。基礎代謝が落ちると、1日に消費できるカロリー量が減るので、痩せにくく太りやすい体になります。つまり、リバウンドしやすい状態になってしまいます。それを防ぐためにも、筋肉の元になるたんぱく質を摂取することが大切です。
ただ、食事だけで1日目安のたんぱく質を取るのは大変なので、プロテインの摂取がオススメです。一般的なプロテインは1杯たんぱく質20gくらいです。体重60kgの人であれば、1日3回プロテインを飲むだけでたんぱく質を十分に摂取できます。
プロテインについて詳しく知りたい場合は「プロテインで痩せるために絶対に知っておきたい6つの知識」で詳しくお伝えしてますのでよかったら参考にしてみてください。
1日の脂質摂取量の目安は体重×1g以上
脂質は1日体重×1g以上摂るようにしましょう。
※体重60kgの場合は60gになります。
先ほどもお伝えしましたが、脂質が不足してしまうと便秘や体調不良になってしまう場合があります。体調を崩すとダイエットを続けるのが大変になるので、脂質もしっかりと摂取するようにしましょう。万が一便秘になってしまったらこの記事『糖質制限中に便秘かも?と思ったらするべき対策と解消方法』を参考にしてみてください。
お肉以外もしっかり食べる
お肉以外もしっかり食べるようにしましょう。なぜなら、お肉ばかり食べていると体臭が強くなってしまうからです。お肉の脂肪分を摂る量を減らしたり、野菜を一緒に食べたりすることで体臭も防ぐ効果が期待できます。なので、お肉だけを食べることは避けて野菜などほかの食べ物も一緒に食べるようにしましょう。
補足:お肉を食べると体臭が強くなる理由
お肉に含まれる動物性たんぱく質が分解される際に、ケトン体という物質が作られます。このケトン体に含まれる甘酸っぱい「アセトン」という物質が、汗などに交じって体外へ放出されるため体臭がきつくなるのです。
まとめ:お肉を食べて我慢をしないダイエットをしていきましょう
お肉にはダイエットの効果がたくさんあります。いままでダイエット中にお肉を食べたくて我慢していたのなら、今日から我慢せずお肉を食べて問題ありません。お肉をしっかり食べて健康的に痩せていきましょう。
ただ注意したいのが、食事だけダイエットだと体重は落ちますが健康的でカッコいいボディメイクは出来ないということです。綺麗でカッコいいカラダを作るのは運動、筋トレ、食事コントロールが必要だという事を忘れないようにしましょう。
⇒筋トレと食事コントロールによるダイエットは、プロに見てもらうのが確実です